岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

グラグラしないようにすることがバランストレーニングではない

ピッチングにおいて脚を挙げて一本足できちんと立つことはとても重要なことです。 軸足にきちんと体重を乗せて立った状態を作る必要があります。 これが位置エネルギーになり、投げるための運動エネルギーの基礎になります。

高く脚を挙げて十分位置エネルギーを蓄えるためにも重心を安定させる必要があります。 コントロールの悪い投手は軸足の着き方に問題が見つかります。 よくあるのが、片脚で立った時に重心が軸足の小指側にかかって、親指が離れてしまうケースです。 そうすると親指を元に戻して前方へ移動していくことになります。 こういう状態では重心がブレて位置エネルギーをしっかり蓄えることができませんし、プレートを押す力も弱くなってしまいます。

そうなると足の裏全体をきちんと地面に着けて、体重支持ポイントで支えて、バランス良く立つ感覚を身につけることが必要になってきます。

バランスを良くするというと一般的にはバランスボールのような不安定な状態で行うトレーニングをイメージすることが多いですが、必ずしも不安定な状態で行うトレーニングがバランスを良くするとは限りません。

基本となる身体にゆがみがあったり、姿勢が崩れていればいくらバランスを改善するためのトレーニングをしても効果は期待できません。 そういった場合は土台である身体をきちんと整えることから始めなければなりません。

それから投手の場合は地面の上にきちんと立つバランスが求められますので、地面に足を着けて、体重支持ポイントできちんと体重を支持しながら行うことが専門的なトレーニングになります。

レーニングの例としては、鏡でフォームを確認しながら軸足一本で立ってみることもトレーニングです。 どのくらいの上体の角度、膝の曲げ具合で立てば一本足できちんと静止できるのかを自分で見て、感じればきちんと立つ感覚を身につけることができるでしょう。

膝の曲げ具合も実は重要なポイントなのです。 膝を完全に伸ばしてしまうと軸足の蹴りを十分に使うことができません。 膝が適度に曲がっていることで軸足で後方に力強く蹴り出すことができ、重心を素早く前に移動させることができ、速く強いボールを投げることができるのです。

バランストレーニングも行う目的をよく考えて行わなければ、全くバランスが改善しなかったということになってしまうこともあります。 『目的があって方法がある』ということです。