岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#50 シェイプアップトレーニングを学んできました①

昨日は毎月定例の勉強会に参加するため大阪へ。

今回のテーマは『シェイプアップのためのトレーニング』

個人トレーニングでカラダの不調と並んで要望が多いのがシェイプアップです。今回の勉強会の中で出てきたキーワードは『シェイプアップとは?』、『負荷設定』、『自然体のカラダ』。

■シェイプアップとは?

一般的には『シェイプアップ』と『痩せる』、『ダイエット』を同じこと考えてしまうケースが多いですが、指導する側は言葉の意味をきちんと理解しておかなければ目的を達成させることはできません。 『痩せる』の意味は病的に細くなることですし、『ダイエット』は食事療法のことです。 ということはトレーニングではなく食事の話です。

痩せたければ食事をどうするかということでトレーナーの職域というよりは管理栄養士の領域ですから、「痩せるためにトレーニングしましょう」という話にはなりません。 一方『シェイプアップ』は気になる部分を引き締めたり、筋肉を付けたりといった見た目を作り上げることです。 ということでトレーニングが大きなウェイトを占めてきます。

■負荷設定

一般的には引き締めるというと軽い負荷で20~30回でトレーニングすることが多いです。 これは筋肉を細く強くするための負荷設定ですが、気になる部分に弛みがある人は身体を動かすことが少ないので筋肉が萎んでいて、その上を脂肪が覆っているようなイメージです。

そうすると萎んでしまった筋肉をさらに細くするよりも萎んでしまった筋肉を元の元気な筋肉に戻すために筋肉を大きくする高負荷・低回数のトレーニングが有効な手段になってきます。

レーニングできちんと結果を出すためには、基本的なこと、 『相手の目的は』、『誰が、どこで、何を、いつ、何のために、どのような方法でやるのか?(5W1H)』、『トレーニング条件』、『筋肉の収縮パターン』 といったトレーニング理論をきちんと理解しておかなければなりません。

中でも重要であり、きちんとできていないのが負荷設定です。教科書的には筋肥大目的は1RMの80%前後で10回、筋持久力は1RMの50%で30回となっていますが、10回やったら筋肥大で30回やるから筋肉が細くなるわけではありません。

あと1回が辛くなるのが何回かという問題です。 10回で限界になったから1RMの80%の負荷だったということですし、30回で限界だから1RMの50%だったということです。

結局、余裕を持って終わってしまっていたから結果が結果が出ないだけで、きちんとやれば3ヶ月待たなくても1回でカラダの変化を感じることができます。

■自然体のカラダ

引き締めと姿勢は一見関係なさそうですが、一般の人の姿勢を見てみると頭が前に出て背中が丸くなってカラダが縮こまった姿勢の人がたくさんいます。

背中が丸くなることで前にカラダの弛みが集中してしまいます。 そんな姿勢でトレーニングしたところで弛みの解消は期待できません。 そういった姿勢の人に必要なのは『重力にたいしてきちんと立つ自然体のカラダにする』ことです。

そのためには丸くなった背中を伸ばし、縮こまったカラダを伸ばすようなものが必要です。 そうなると寝て行うエクササイズよりも立位で重力がかかった状態で全部の筋肉をまとめて使うようなエクササイズが効果的です。

今回は姿勢作りを目的としたスクワットやデッドリフトを行いました。 スクワットは骨の動きを感じながらきちんと姿勢を保持してできるところまで沈む→立ち上がるを繰り返すだけでも腹背筋や臀筋には効きますが、大腿四頭筋には全く辛くありません。 きちんと背骨を棒状で扱うようにすることで10回程度でも辛さが出ます。

デッドリフトは重い荷物を持ち上げる動作ですが、1番下まで良い姿勢を保持できない場合は下ろす局面からスタートするような形で行うというアレンジもあります。 良い姿勢で楽に沈めるようになれば徐々に深く沈めるようになってデッドリフトの形もできるようになります。

ショルダープレスは個人的に思ったように体幹を強化するエクササイズになっていませんでしたが、そもそもの負荷設定が軽すぎたことが原因でした。 高重量で行うことで潰れないように体幹をしっかり引き上げ、固定をしなければいけなくなります。 そうすれば肩よりも体幹部にしっかり刺激を与えることができます。

高重量がなければ態勢を考えればいろいろアレンジすることができます。 『立ってできなければ座る、座るのができなければ寝る』 どういった刺激を筋肉に与えるのかを考えれば『態勢』や『やり方』を考えて、『軽いものを重く扱う』ことで負荷を上げれば良いということです。 エクササイズ後は背中やお尻といった弛みが起こりやすい部分にはしっかり効きますが、筋肉痛が出ると辛くなる太ももの前には全く辛さはありません。

そしてエクササイズ後は姿勢が良くなります。 負荷もしっかりかけて10回できつくなるのですが、終わった後は辛さよりもカラダの軽さを感じます。

トレーナーの仕事は『トレーニング指導』です。 プロとしてはこの部分で結果をきちんと出さなければなりません。 そしてカラダの変化を相手に感じさせることで行動の変化も期待できます。 見た目を引き締めるためには食事管理はもちろん大切ですが、食事は『欲』ですから、我慢するとそれがストレスになって食べ過ぎてしまいます。しかし、見た目が変わってくれば食事に気をつけようとするようなことも期待できます。