岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#24 膝の痛みとその対処について学んできました①

定例勉強会の今回のテーマは、「膝の痛みとその対処法」

肩、腰の痛みと同様パーソナルトレーナーは治療家ではないので痛みを治すことはできない。 できるのは硬くなっている筋肉を緩めたり、関節の噛み合わせが悪くなっているのを元の状態に戻したり、身体に正しい動きをインプットさせるような教育、指導の意味でのトレーニング。

手術するほどでもないが膝が痛いという相談を受けると筋トレで筋肥大、筋力アップで解決しようとしてしまうが指導者としてはどのような動き、状態で痛みが出るのかという原因をきちんと見つけ出し、その原因を解決するアプローチをしなくてはいけない。

立っていても痛みがあるのならトレーナーの出番ではなく、医師に診てもらわなければならないが、しゃがんだり、立ちあがったり、歩いたりといった動作で痛みが出るようならその動きを痛みが出ないような動きに修正しなくてはいけない。 もちろん姿勢の崩れ、関節の噛み合わせを修正することも大切ですが膝が痛いから膝の周辺だけアプローチするといったやり方ではなかなか改善しない。 やはり全体の歪みの影響が膝に出ていると考えて全身にアプローチしていかなくてはいけない。 頭の位置、肩甲骨の可動域、仙腸関節の噛み合わせ、股関節の動きなど様々なポイントをチェックしていかなくてはいけない。

実技でも頭の位置の修正から行った。 今回もまた新しいアプローチで環椎・後頭関節の動きを改善したり、頸椎の6番、7番の詰まりを改善していった。 常に新しいアプローチが出てきますが、それがまた簡単で結果が出る。 先生の探究心と高いレベルの応用力にはいつも驚かされます。

仙腸関節の噛み合わせの改善も今回は立位で行った。 前回の座位同様、仙腸関節の動きを感じさせながら腰椎を動かしていくと次第に左右の仙腸関節の噛み合わせが良くなり、腰周りの筋肉が簡単に緩む。

股関節の動きの改善はやはり対角螺旋のモビリゼーションですが、今回は内転筋と外転筋が緩んだ位置で股関節を90度から少し越えるあたりで軽い屈曲と伸展を繰り返すことからアプローチしていった。 それを繰り返していくと次第に股関節の詰まりがなくなり、自然に外転、外旋するようになった。 そこから来た時と同じ軌道で内転、内旋して少し戻し、行ったり帰ったりを繰り返していくと次第に股関節の回転運動で引っ掛からなくなり、臀筋や太もも周辺の筋肉も緩んだ。

以前からこのモビリゼーションは何度も練習していてもなかなか良い結果を出せずにいましたが、今回のアプローチでは股関節の動きと筋の緩みが格段に良くなったように思う。

次に膝の噛み合わせを改善するアプローチを行った。 ここでは屈曲、伸展時の大腿骨と脛骨の本来の動きを頭に入れておいてから、膝の辺りの筋肉の緩みを手の平で感じながら、緊張感が出ない方向に屈曲して緊張感の出ない方向で戻していくことを繰り返した。 緊張の出ない方向に動かしていくことで正しい膝の動きをインプットしていくと膝の辺りの筋の緊張がなくなり、歩いても自然な動きで脚が出ていく感じで歩くのが楽になっていった。 足関節も同様に緊張感の出ない方向での底屈、背屈を繰り返すだけで簡単に緩んだ。

まとめとして、足・膝・股関節の動きを一連の動きで改善するアプローチも行った。 足首を軽く背屈するだけで膝、股関節も緊張感のない方向へ自然と動くようになり、さらに動きが良くなったように感じた。 歩いてみても片足支持のバランスがとても良くなり、グラグラする感じもなかった。

痛みが出るのは痛いように動かしているからなので痛みが出ない、本来の動きをきちんとインプットさせることの大切さは感じていたが、それをするだけでこれだけ足、膝、股関節の動きに改善が見られたり、周辺の筋の緩みを出すことができることに驚いた。

膝の痛みで悩まれているお客様が多いので、今回教わった手技をしっかり練習して技術レベルを向上させ少しでも良い結果を出せるようにまたトライしてみようと思った。