岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

投げる時に重心を低くしようとするからコントロールが悪くなる

夏の高校野球が始まり、春のセンバツ優勝の浦和学院センバツベスト8の仙台育英が対戦する1回戦屈指の好カードが行われました。

浦和学院の投手は初回からボールが高めに浮いて制球が定まりませんでした。 投げ方を見てみると、足を挙げた後、重心を低くしてから前方への移動を開始します。 彼だけに限らず高校野球の投手を見てみるとほとんどの選手が同じように重心を低くします。

逆にプロの一流の投手を見てみると腰が比較的高く、重心が平行移動していきます。 本来投げるという動作では重心を前方へ移動することによってボールに下半身で溜めたエネルギーを伝達するエネルギーを増幅するから速い球を投げることができるのです。

おそらく、高めに浮かないように、低めにボールを制球するために重心を低くした方が良いと考えてそういった投げ方の指導をしているのでしょうが、重心を低くするとメリットよりデメリットの方が多くなってきます。 重心を下げると重力を上手く使えず、前方への加速が制限されてしまい、結果的にボールスピードが減速してしまいます。

また、重心を下げるほど、ボールの軌道は地面と平行に近づくのでボールの角度がなく、見やすくなりますし、ボールは高めに浮きやすくなります。 ですから、重心を低くする投げ方だとコントロールできないので、四球を連発しても当然のことなのです。

さらには投げる側の腕が対角に巻き込めなくなります。 重心を低くして前方に大きく移動するために、前方への勢いがつきすぎて腕が前方へ投げ出されるようになり肩を痛める危険があります。

ピッチングフォームを見れば、どういうボールを投げたのかがだいたいわかります。 ボールが高めに浮くのであれば、浮くように投げているからですし、抜けてシュート回転してしまうのはそういう風に投げているからです。 そんな投げ方でアウトローにコントロール良く投げようということに無理があります。 無理に投げようとしても力のないボールがいってしまいます。

コントロール良く低めに投げたいのであれば動作を修正しなければいけません。 オーバーハンドであればオーバーハンドから自然な身体の使い方をすれば、アウトローに向かってボールを投げることができるようになります。 コントロールというと手でつけるものと思われがちですが、指先でコントロールするのが1番難しく、疲労して握力が低下するのも速くなります。 その上、コントロールの確率も低くなります。

コントロール体幹で行うものです。 身体でコントロールすれば球数が増えても肩や肘が疲れにくくなります。

やはり人間の自然な使い方を理解し、見直すことが投球のパフォーマンスの向上に繋がります。