岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#73 エクササイズや競技での身体の使い方の指導について学んできました

定例勉強会に参加するために大阪へ行ってきました。

今回は『エクササイズや競技での身体の使い方の指導』がテーマでした。

大事なところを意識させない

まずは歩き方、しゃがみ方の動作の誘導について伺いました。

歩くという動作は脚を使って体を前に進めるのではなく重心の移動で前に進んでいきます。 しかし、脚を使って歩く癖のある人に脚を使わず重心移動で進んでいくということを言ったところですぐにできるものではありません。 そこで指導をしていくわけですが、背中を押して体を前に進めようとしても逆に相手を力ませてしまって余計にぎこちない歩き方になってしまうということもあります。

そこで無意識を引き出すための意識の使い方ということで、「頭の中でイメージして体の動きに繋げる」・「腕の動きで脚を運んでいく」・「腕を使わないで歩く」というアプローチを使って実際に歩いてみると一歩目がスッと出るようになり、動きのぎこちなさも消え、スムーズな歩きができるようになりました。

イスにしゃがむ動作では脚の力を抜いて足首、膝、股関節を軽く緩めてからお尻をイスの方へ持っていくと膝や腰に大きな負担をかけることなくしゃがめるのですが、関節を緩めるというのが難しく、中でも地面に一番近い足首を緩めさせる誘導が難しかったのですが、ちょっとしたポイントに手を当てるだけで楽にしゃがめるようになりました。 それだけでなく、立ち上がり動作や階段も膝の辛さを感じることなく楽に昇り降りできました。

指導の中ではどうしても一番大事な部分を意識させてしまうような声かけや誘導をしてしまいがちです。 歩くときは「脚を使わないように」、しゃがむときは「足首を緩めて」など。 ですが『意識=緊張』なのでそういった指導ではリラックスした動き、スムーズな動きを引き出すことはできません。 大切な部分ほど意識させずにやらせることの大切さ、ちょっとしたことでリラックスやスムーズな動きを引き出せることを改めて実感しました。

ゴルフスイングの考え方を変えてみる

ゴルフをしているクライアントさんが多いのでバックスイングの可動域でも体幹と両手を繋いだ柔軟性を高めるためのトレーニングについても伺いました。

素振りをするのが一番ですが、スペース的な問題もあってそれができないケースのトレーニングの考え方について教わりましたが、その中でスイング動作そのものの考え方を少し変えてみるという話になりました。

ゴルフスイングというと捻りを使って行う動作に見えますが、少し見方を変えて回転というイメージで振る動作を行ってみると腰や背中、腕、肩も緩んで筋肉が柔らかくなり、バックスイングの可動域も上がりました。 これはドライバーの飛距離をアップさせるのに効果的なトレーニングになりそうです。

動きは『個性』

動きの指導の考え方についても伺いましたが、基本的な考え方は、『タイミングやリズムなど肝心な動き、動かし方を教えて、その人のリズムが適切になるように教える』こと。

例えばランニングだと「腕はこうだ、脚はこうだ」というようなフォームを真似するということとは違うということです。 フォームは結果なので結果のところを教えてもうまくいくことはない。 動きは『個性』なのでランニングフォームという見栄えは1人1人が違っても、「重心をスムーズに前に進めることができている」という結果が出るような指導が大切だということです。 その人の感覚を大事にしてあげることが大事なのです。

その他にも肩や股関節といった関節へのアプローチの新しい考え方も教わり、充実した時間になりました。