岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

体幹を強くするにはどんなトレーニングをしたらいい?

ジムで指導しているとよく聞かれるのがこの質問です。 強くしたいと言われても目的がないとどのようなトレーニングをしたら良いのかなんて決められませんので「どうして体幹を強くしたいんですか?」、「体幹が強くなったらどうなるんですか?」と聞いてみます。

多い返答が、「姿勢が悪くなってきた。」、「体幹が弱いと姿勢が悪くなるとテレビでも言ってたから。」というものです。

筋力が弱いから姿勢が保てないというのは一見、正しい見方のように思えますが筋力が全然ない小さな子はどうやって立っているんでしょう? 真っ直ぐに立っているのに力が必要なら筋力が全然ない子供は立っていられないはずです。

しかし、実際は力が弱いヨチヨチ歩きをしているような子供でも上手に立ちます。 良い姿勢でいるために必要なのは大きな筋力ではなく、「筋肉の緊張のバランス」です。

実際姿勢が悪いという人のトレーニングを指導して感じるのは筋肉が緊張で硬くなっていることです。 体がゆがんでいたり捻じれが見られるような立ち方をしている人の筋肉の状態をチェックしてみると一方の筋肉は縮んで硬くなっていて、もう一方は伸ばされて硬くなっています。

ですから、全身の筋肉の緊張のを緩めて元の太さ、弾力性を取り戻すと体のゆがみや捻じれは直ってしまいます。 筋肉を鍛えなくても姿勢は良くなります。 良い姿勢でいるのに強い力が必要ないことがわかります。

もう1つよくあるのが「機械で筋肉量を測ってもらったら腕や脚ばかり筋肉が多く出て体幹の数値は悪く出てしまう。」というものです。 数値が低いといっても1kgも2kgも違うというわけではないのですが、部分的に見ていくと体幹だけ悪く出るので気になるようですが、そういう人はトレーニングフォーム、体の使い方を見るとそのような結果になる原因がわかります。

体幹の筋肉が弱いのではなく、体幹を使わないで手脚で重りを一生懸命持ち上げているからです。 ジムには筋肉を鍛えるためのマシンがたくさんありますが、そもそも体幹を使わないエクササイズなんてほとんどありません。 きちんとやれば体幹も自然に使われるのに使われないのは、筋力の問題というよりもトレーニングフォームでやっているからです。

筋肉は使っているように作られていきます。 トレーニングフォームを直せば体幹を使っている感覚は掴めます。 そのトレーニングフォームで適切な負荷をかけてやっていけば全身バランス良く強化されていきます。

腰痛やひざ痛でも体幹を鍛えると良いなんて言う人もいるみたいですが、体幹もあくまで体の一部に過ぎません。 全身のバランスの崩れ、姿勢の崩れの結果起こっている問題に対して体の一部を強化したところで問題は解決できませんが、体幹を強化しなくても全身の筋肉の緊張を緩めてあげると腰や膝という部分的な問題も改善します。

一般の人が悩んでいる問題で体幹の筋力が弱いせいということはほとんどないですね。