岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

正しく歩くために大切なのは姿勢?腕の振り方?足の動かし方?

ネットや本で“正しい歩き方”というのを検索してみてもたくさん出てきます。 いろいろな“正しい歩き方”が出てくるので何が本当に正しいのかわからないと相談されることがあります。

一番大切なのは「何が目的なのか?」です。 それを自分の中ではっきり持っていれば自分の目的に合った歩き方は見つかるはずです。

一般的によく言われる「腕を引いて、肩甲骨を動かして、脚は大股で、踵から着地してつま先で地面を蹴る」ような歩き方はやってみればわかりますが疲れます。 疲れるということは無駄にエネルギーを使っているということです。 減量のために消費エネルギーを増やしたいのであればそういう歩き方をするのが効率的と言えます。 しかし、長く歩いても疲れないようにしたいとなると目的には合いません。

私が指導している人は主に長く歩いても疲れないようになりたいという人ですが、そういう人にやってもらうのが「重心移動を利用した脚を一生懸命使わない」歩き方です。 腕の振りを意識したり姿勢を意識するようなことは特にやりません。 なぜなら、“脳が一度にできる意識は1つだけ”だからです。

最初にこう言ってもほとんどの人は「脚を動かさないと歩けないんじゃないの?」と疑問に思うようですが、脚を前に出しても重心は全く前に進みませんが、自分が一番やりやすい位置に重心を決めてそれを前に進めていくとこけないように自然に脚が出ます。 ですが意識してやっているのではなく、反射的に出るので筋肉に余計な緊張もありません。

レーニングが終わるとほとんどの人は「脚が軽い」、「楽に進める」、「全然疲れない」と言います。

こういう歩き方ができるようになることで普段ちょっとした移動でも車を使っていたような人も歩いても疲れないので自然と歩く回数が増えて体力がついてきたと喜ばれるケースもあります。

歩き方を直すだけで太ももやふくらはぎの筋肉が柔らかくなって真っ直ぐ伸びて綺麗に引き締まって見えるようになったり、歩き姿勢が綺麗になることで立ち姿勢も良くなったというような人もいます。

しかし、こういう歩き方は減量には向きません。 効率が良いということはエネルギー消費は少ないということです。 何事も良い面、悪い面というのがあるということです。

正しい歩き方も目的次第でいくらでも出てきます。 まずは自分が歩く目的をよく考えてみることです。

ちなみに、筋力強化を目的として歩くという人もいますが、歩くことは筋力強化としてはあまり効率的ではありません。 歩く時には脚は振り子のように使うので膝や股関節の動きはそれほど大きくありません。