岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

基礎代謝が下がってしまった時にまずやることは筋トレではない

一般的な減量というと食事は糖質や脂質を制限して摂取エネルギーをを抑え、運動は筋トレで筋肉を付けて基礎代謝をアップさせ、脂肪を燃焼させるために有酸素運動を20分以上やるというもの。 摂取エネルギーを減らし基礎代謝をアップさせて消費エネルギーを増やし脂肪を減らそうというのは理屈的には正しいですが、筋肉を増やしたところでたくさん食べても太らなくなるほど消費エネルギーが増えるようなことはありませんし、それをずっと続けないとやめてしまうとすぐにリバウンドしてしまいます。

実際、ジムも月の初めは筋トレを頑張る人で溢れていますが月末頃にはウェイトトレーニングのエリアは非常に使いやすくなります。 一方でウォーキングマシンのような有酸素運動のマシンやスタジオのエアロビクスのクラスはいっぱいです。 基礎代謝を上げるために筋肉を鍛えることが大事と頭ではわかっていても実際に筋肉を付けるくらいのトレーニングはきつい、辛くてなかなか続かない。 実践するのは大変ということです。 筋肉を付けて基礎代謝をアップさせるというのは筋肉の元気な状態を維持できているということが前提です。

基礎代謝を上げようとするときついこと、辛いことをしないといけませんが、考え方を変えてみればそんなにきついことをする必要もなくなります。 体重が減らないという相談も時々来ますが、それほど食べ過ぎているわけでもないしスポーツをしたり体を動かしているのに体重が減るどころか増えていくというようなケースががほとんどです。

体の状態を尋ねてみると体を動かすと汗は出るが体温は35℃台。(汗をかきやすいことと代謝が高いことは違うということ) 筋肉は硬くなっていて体の動きも硬い。 むくみもある。

そんな体の状態の時に筋トレで筋肉を付けることよりももっとやるべきことがあります。 まずは体温を上げ、自律神経の乱れを整え、筋肉を元気な状態に戻すことです。 それには血液の循環を良くすることです。 温かい血液が全身を巡り、必要な栄養を届け、老廃物などを排出する基本的な“代謝機能”をきちんと働かせることです。 そのために必要なのは筋肉のポンプです。 スムーズにポンプが動くのは筋肉がスムーズに動けば良いだけです。 大きな筋肉や強い力は必要ありません。 そういう体になれば生きていくためのエネルギーをたくさん作り出すようになりますし、エネルギーを作るために栄養が必要になるので食事も制限するのではなく良いものをバランス良く食べるということが必要になってきます。

実際、相談に来た人にはこういう健康体になるためのごくごく当たり前のことをアドバイスするだけですが、体温が36℃台に戻り、むくみもなく、いつも良い筋肉の状態が維持できるようになるだけで体脂肪を減らすために運動をするわけではありませんが、体重は少しずつ減ってきます。 一番大きいのは体重が減ることよりも太りにくくなるということです。

たまに外食をして翌朝の体重が多少増えていてもすぐに戻ったり、外食でしっかり食べたのに翌朝の体重が減っていたという人もいました。 きついこと、辛いことを我慢してやるわけではなく、毎日健康的な生活を続けるだけで周りの人から「痩せたね」と言われるようになり続けないといけないと考える必要もないのでストレスなく続けられますし続けている限りは太ることもありません。

下がった基礎代謝はアップさせるのではなく、まずは“元の状態に回復させる”ことです。 それでももっと減らしたいというのなら筋トレで基礎代謝を上げたり食事を少し制限するなどの工夫をしていけばよいのではないでしょうか。