岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#98 関節運動について学んできました②

大阪で「関節へのアプローチ」について学んできました。

今年の4月にも同じテーマで学びましたが、関節運動は現場で指導している人なら知っておかないと基本的なことです。 解剖的な関節の作りがどうなっているのかというような細かいことではなく、「関節がどう動くか」、「機能的な動かし方」、「もっと動かしやすい動かし方」というような運動学的な内容で、これがわかれば、それでトレーニングになるというくらい大事な基本です。 なかなかこういった基本的なところをしっかり学ぶ場がないので非常に貴重です。

前回は頸椎、胸椎、腰椎、肩関節、肩甲骨、股関節、膝、足首がそれぞれどういう動きができるのか、どのように動かせるのかといった部分の理解をし、実際に少し動かしていくといった感じでしたが、今回は参加メンバーも前回とほとんど変わらないということで、相手に指導し、前回やった内容がきちんと理解できているのか、適切な動きの指導ができているのかといった細かい部分の修正や応用編のもっと動かしやすい動かし方の指導など、より実践的な内容でした。

・環椎後頭関節 頭蓋骨と頸椎の1番の関節面の接触感を感じる。 そのために相手の頭に置く手の上からの圧の強さ、関節の滑り感を手で感じ取る。

・頸椎 屈曲ー伸展では頸椎がどのように動くのかイメージできているか?誘導する指のどこまで、どのように動かすか? 側屈・回旋はカップリングがきちんと理解できているか、適切な方向に誘導できているか?

・肩関節 前腕、上腕の捻れのチェック(捻れによる緊張のバランスの崩れが関節のスムーズな動きを妨げてしまうため)、腕の上げる方向、高さ、手順(肘を伸ばしたまま上げることが本当に適切なのか、もっと楽に上げるやり方はないのか?)を瞬時に判断し、筋肉の緊張が出ない適切な軌道、動かし方、その時に意識すると良いポイントといったことを相手にきちんと認識させる。

・肩甲骨 挙上ー下制は胸、背中の緊張が均等に緩い適切な肩の位置、呼吸を利用した脱力の感覚の相手にインプットする。 内転ー外転は肩が動いていく軌道のイメージがきちんとできているか、適切な動きを引き出すための手の当てる位置、誘導のやり方、その時に体のどの部分の動きに着目すると良いのか。

・胸椎 上部胸椎、下部胸椎、それぞれのカップリングを自分がどれだけイメージできているのか?、椎骨の動きを感じ取れているか? 動きの大きさは小さくても良い、回数をたくさん行う。

・腰椎仙関節、仙腸関節 腰椎の5番のスムーズな動きを引き出す手のどの部分をどのように当てるか。 仙骨仙腸関節の動きを感じる、相手に感じさせる手の位置、動かし方、骨の動きのイメージ。

・股関節 大腿骨頭が嵌っている角度をイメージ。 膝から下の部分にも緊張が出ない、緩い状態でどの方向に屈曲させていくか、戻りの足の位置はきちんとイメージできているのか?(仰向けに寝ると股関節は不安定になり、勝手に行ってしまうので良い方向をきちんと教えてあげる) 硬い人が緊張することなく、筋肉がゆるみ、関節の可動域が広がっていくちょっとした手の使い方、動かす方向の工夫。

・膝 膝が動いていく軌道が安定するように自分の脚を使ったサポートのやり方、膝を上げる高さに変化をつけながら最後は足首の背屈を利用し、徐々にゆるい緊張状態での屈曲角度を増やしていく。 戻す時はどのような膝の動きに注意しながらきちんと膝が伸びる方向にうまく誘導するか。 そのための手の当て方、使い方、踵の軌道。

・足首 距骨と脛骨をしっかり接触させて滑らせる。 内踝と外踝の位置の違いによる軸の方向、傾き、それにより背屈時につま先はどの方向に上がるのか、どの方向に力を加えるのか、自分の腕の使い方。

今回はほぼ実践の4時間半なのでいろいろ考えたりして頭は疲れましたが、体の方は筋肉が膨らみ、動きは軽くなりました。 これでもまだまだ基本的なことだそうです。 いろいろことを知るようになると、やはりこういう基本的なことが1番大事なのだということを改めて感じます。 教わった内容を少しでも自分のものにできるよう、また実践を重ねていこうと思います。