岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

トレーニングやストレッチの時に筋肉を意識するのは適切なのか?

ストレッチングをしているのになかなか筋肉が柔らかくならないという人がいますが、そういう場合、ほとんどがストレッチングのやり方に問題があります。

本などを見ても「伸ばしたい筋肉が伸びていることを意識しながら」というような説明をされていることがありますが、意識は筋肉を緊張させます。 一方でストレッチングで筋肉を伸ばすにはリラックスさせることが大事です。 リラックスさせないといけないところを緊張させるわけですから伸ばしたい筋肉が伸びない、柔軟性が改善しないというのも結果的には間違っていないということです。

筋肉は縮む動きは自らできても伸びることはできません。 反対側の筋肉が縮むことによって元の長さまで戻ることができます。 そうなるとストレッチングで筋肉を伸ばしたければ伸ばしたい筋肉と反対側の筋肉を意識すれば伸ばしたい筋肉を緊張させることなく伸ばすことができるということです。

また、ランニングやゴルフのようなスポーツでもあれこれ意識することで動きが硬くなったりぎこちなくなってしまうといったことがよく見られます。

筋肉が緊張するということは動きにブレーキをかけることになります。 ブレーキをかけながら手脚を動かそうとするわけですから、決してスムーズな動きにはなりません。

そういう動きを繰り返しているとやはり筋肉が緊張して硬くなってしまい、時には肩こりや腰痛、ひざ痛など体の不調を引き起こすことになってしまいます。

動きの場合、大事な場面であれこれ意識させるようなケースが多いような印象です。 例えばランニングでは「背筋を伸ばしてお腹を軽く凹ませ、肘は90度に曲げて肩甲骨を動かすイメージで腕を振り、足は踵から着地して母趾球で地面を蹴る」というようなものがあったり、ゴルフのスイングでは、「テイクバックをしたら膝を内側に絞るようにして腰を回していき、脇は開けないで締めるように打つ」というようなことが言われます。

どちらもスローモーションで動けばそういう意識もできるでしょうが、そういう場面はありません。 ほとんど一瞬のうちに終わってしまいます。 スポーツ動作ではスピードという要素が非常に重要になってきます。 スピードは意識している時よりも無意識、リラックスした時の方が高まります。 そうなると大事なところを意識しては大きなパワー、高いパフォーマンスを発揮することは難しいということです。

ランニングの場合は脚の動き、使い方が重要になりますが、高い位置に置いた重心を前に進めていくようなイメージでどんどん体を前に進めて脚が勝手についてくるような感覚を持ってもらったり、腕振りのリズムで脚を動かしていくような方法もありますし、ゴルフのスイングでは下半身の重心移動を使って下半身で生み出した力を体幹→腕→クラブのヘッドと伝えていき、最後はボールに大きな力を伝えるようなやり方で大事なところを緊張させないで動作をすることができます。

意識してリラックスができない以上、意識するポイントをうまく工夫することで狙った結果を得ることができます。