岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#120 フィジカルクリニックを開催しました

定期的に大阪の魚住先生のラボへ伺っていろいろ学ばせていただいていますが、今回は先生に岡山の私のスタジオにお越しいただきクライアントさんを見ていただきました。

勉強会では「基本」を学び、それを持ち帰って自分が見ているクライアントさんへの指導で用いてみますが、学ぶのはあくまで基本です。1人1人の方に指導するというのは「応用」です。特定のケースを想定していない基本をある人に用いても当然思ったような結果は出ませんのでそういったケースについて個人教授で応用の仕方についてアドバイスをいただくという形で今までやっていました。 そういう形の勉強も指導の技術をレベルアップになりますが、先生の指導の進め方を最初から最後まで見てみることで本当の応用とはどういったことなのかということについてたくさんの気づきがありました。

今回は股関節可動域制限、姿勢の崩れ、ランニング、野球(投げ方、振り方)、腰痛というように様々な目的の方のトレーニングについて指導をお願いしました。

レーニングは身体調整、呼吸が中心でそのほとんどが今まで勉強会や個人教授で教わってきていたものですが結果が全く違います。 初めて会う人ばかりなのでまずは対象者に悩みや気になることを聞き、それから問題の原因を見つけるために仕事や趣味、日頃よくやっていること、身体のどこかに痛みがあるという人の場合はいつから、何をするとどこが痛いのかなどを詳しく聞いてからトレーニングに入っていくので実際のトレーニング時間は40分ほどですが、1人1人の問題、悩みが解決されます。

ランニング指導でもスムーズでない歩き方、走り方を歩き方、走り方の指導で修正するというのはやってみてはいるもののなかなかうまくいかないので立ち方を良くして歩く、走る動作がスムーズにできるような進め方をしているのですが、先生は室内を歩いたり走っている中で1度にワンポイントのアドバイスをするだけですが、それで歩き方、走り方がどんどん良くなっていきます。 それは指導を受けている人も感じています。

パーソナルトレーナーは相手の望みを叶えてあげるというのが本来の役割ですから当然と言えば当然なのですが、本当に「たったこれだけで」というくらいシンプルなアプローチで良い結果になります。 1つ1つのテクニックのレベル、知識の理解度の深さを目の当たりにしたような気がします。

技術だけでトレーニングの進め方もスムーズで流れるように進むので自分との指導レベルの違いを痛感しました。 「何をしようか」「これをやらせよう」ではなく、「問題の原因を解決するにはどういったことが必要か」を最初の会話から見抜くのはもちろんですが、どうして痛みや姿勢の崩れ、スタイルの崩れが起きるのか、どうなるとその問題が解決できるのかを相手にわかりやすく伝えてこれからやることの目的、意味を理解してもらってからトレーニングがスタートするからなのだと見ていて思いました。

1つ1つの動きの中でも「動いているのがわかりますか?」、「ゆるんできているのがわかりますか?」と問いかけて自分の体の状態が変わっていっている、良くなっているというのを実感しながら進んでいきます。 あまりのスムーズさにまだ時間が半分くらいしか経っていないような気がして時計を見ると終わりの時間で、最後にもう1度立ってみて最初との違いを感じてもらうと皆さん口を揃えて「体が軽い」、「楽に立てる」、「痛みや不調があったところが楽になった」と言っていました。

時間をかけてやっているのに思ったような結果が出なかったり、良い流れでトレーニングを進めていけないと感じるケースを振り返ってみると、相手の問題の原因をきちんと見つけられていないままトレーニングを進めてしまい、行き当たりばったりになってしまっていたり勉強会や個人教授で教わったことをやろうとしていて相手のことが見えていなかったように思います。 本当の指導というものを見て改めてきちんと問題の原因を見抜く原因の追究のレベルを高めることの重要性を感じました。

他にも最近自分の中で課題としている「感受性」の部分でも大きな違いを感じました。 教えていて変化に気付きにくい人だとわかればあれこれ意識させるようなことをしないで簡単なことからスタートしていきます。

呼吸がうまくいかないという人には鼻から吸ってお腹を膨らませるといったことは難しいのでまずは普通に息を吸って吐いてを繰り返してもらいながら手を相手のお腹に置いておき、呼吸がそれなりにできてきてお腹に手を置かれているということを相手がわかってきたところで「お腹に息を入れて膨らませるように」という次の段階に進んでいきます。

ランニングで弾むような走りができない人のほとんどが弾む感覚がわからないと言いますが、それはうまく反動がもらえていないからです。反動は一瞬なので意識してできません。あまりあれこれ言い過ぎると意識で動きが止まってしまうので、はじめから“こうしましょう”ということはあまり言わないでウォーキングからスタートします。高い位置に置いた重心が前に移動していくと勝手に脚が出てきてフラットに接地する感覚を掴んでもらい、重心移動やフラットに接地する感覚が掴めてきたところでウォーキングからジョギングへの切り替えの仕方をアドバイスするだけで自然と弾むような走りができるようになります。 いつもスキップをしてもすぐに弾む感覚を掴んでもらえないのにこういったことで簡単に掴んでもらえるのかと驚きました。

それ以外にも今、相手がどういうことを考えているのか、どうしようとしているのかを瞬時に感じ取り、適切な方へ導いていきます。 自分が思ったこと、考えたこと、やろうとしたことを先生がいとも簡単に言い当ててしまうので指導を受けた人はみんな驚きます。 個人教授などでアドバイスをいただいて自分なりにやってみてはいますがレベルが全然違います。

レーニングを受けた方に話を聞いても全員が「また受けたい、お願いしたい」と言っていました。 見ているだけでも勉強になりますし、見える世界が変わったように思いますから実際に指導を受けた方がそう思うのも当然だろうと思います。 本当に貴重な経験ができました。 今後も機会を設けて定期的にお越しいただいて本当のトレーニング指導というものを学ばせていただきたいと思っています。