岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

筋トレをしておけばランニング障害は防げるのか?

市民ランナーで膝や股関節、アキレス腱といった部位の故障で悩んでいる人からの相談は多いですが、よく「ランニング障害の原因は筋肉が少ないから、筋力が弱いからだ。ウェイトトレーニングはケガのリスクを下げる効果があるからランナーも筋肉を増やすような筋トレをした方が良い」と言われます。

しかし、その筋トレで腰や膝を痛めて相談に来るケースも多いです。 どんなに筋トレが良い効果をもたらしてくれるとしてもそれは適切なやり方でやった時のみです。 たとえばスクワットもやり方が不適切で膝や腰が痛くなるようにやればケガをしてしまいます。 それだけにトレーニングをするなら目的をよく考えることが重要です。

ランニング障害で相談に来る人の多くは何度も繰り返されるストレスによって故障が起きています。特に走り方、接地の仕方に問題があるように思います。

無理なく走っていくためには、接地の衝撃を上手く吸収し、反力に変えていくことが重要ですが、その衝撃のストレスをうまく吸収し反力に変えることができず、1ヶ所に繰り返し受け続けた結果故障が起きています。

しかも、そういったケガはみんな同じところに起きることはほとんどありません。 1人1人に走り方の癖が違います。 そうなるとストレスを受ける場所が違ってきます。 単に筋力が強い・弱い、筋肉がたくさんある・少ないからという問題ではないと思います。

そもそも筋力は筋肉量に比例するので筋力アップ を目指してトレーニングをしていけば筋肉量を増やしていくことが目的になります。筋肉が付ければ体重が増えます。 衝撃は体重に比例しますから、体重が増えれば衝撃ストレスは増すことになります。 そういうことからしても筋力を高めて衝撃を緩和しようというのは無理があるように思います。

故障を防げるかどうかわからない、その筋トレでケガをするかもしれないというようなことをするよりも問題の原因である接地の仕方含めた走り方を直す方が問題の解決に一番の近道ではないかと考えて私はウェイトトレーニングよりも走り方を見直すトレーニングをしています。

実際にトレーニングを見ている市民ランナーの方も接地の仕方を修正するようなトレーニングをすることで走っても膝や腰、股関節の痛みで苦しむことがなくなり、楽しく走れるようになった方が大勢います。

筋トレを別でやらなくてもドリルを走るための筋トレになるようにやり方を工夫することで走るために必要な筋肉、力を高めることもでき、パフォーマンスアップの効果も出ています。

市民ランナーの方の場合、定期的に練習、筋トレをする時間が必ず確保できるとは限りません。筋トレは週2〜3回の頻度でやれば筋肉量が増えるとは言ってもそのパターンでやれない人も当然出てきます。そうなればその人の生活パターンで同じような効果を出せるやり方を考えるしかありません。

市民ランナーの場合は目的だけでなく、その人の生活パターンなども含めて自分にとって適切なトレーニングを選択することが大事になってきます。