岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#32 バイオモーターアビリティの理解とそれぞれの高め方について学んできました

定例勉強会の今回のテーマは「バイオモーターアビリティの理解とそれぞれの高め方」

昨年ラボでトレーニングの基礎理論の勉強会をお願いしてバイオモーターアビリティやコンディショニングについては学ばせていただきましたが、今回は普段の指導の中で出てくる疑問や問題からバイオモーターアビリティについて理解を深めていった。

バイオモーターアビリティは筋力、持久力、パワー、スピード、調整力、柔軟性といった身体的要素のこと。 トレーナーとしては理解しておかなくてはいけない基本的なことですが、こういった基礎理論について書かれている本はほとんどありませんから基礎を学べる場に機会があることは本当にありがたいことです。

バイオモーターアビリティの各要素を高めるにしても相手の目的やどういったことが必要なのかをわかっていなければ方法を選ぶことができない。 「目的があって方法がある」ということ。

筋力で考えてみてもクライアントにどんな筋力を高めたいのか?という目的がなければトレーニングの方法も選ぶことができない。 目的を無視してやり方を当てはめてしまうと思うような結果は得られない。

レーニングするにしてもトレーニング条件というものをきちんと理解した上でプログラムすることが大切。 負荷という「質」と回数・セット数という「量」のバランスが大切。 ただ教科書的に当てはめるのではなく、目的に合わせて考える必要がある。 ほかにも頻度や期間など考えなければならないことはたくさんある。

例えばセット数。 一般的によく使われるのは3セットという数値だが、なぜ3セットなのか?4セット、5セットだと何が違うのか?この辺りは常に考えながら実践しなければ説明することができない。 教科書や本にそのように書かれていたからということでクライアントにさせていることも多いのではないだろうか。

パワーにしても、教科書的には高めるための数字の出しかたというものはありますが、競技のパフォーマンスを高めるためには教科書的な数字を当てはめるのではなく、実際に現場ではどのような負荷がかかっているのかということを見て、どのようなパワーが必要なのかということをわかっていなければ指導することはできない。

スピードという要素でも同じように勘違いしてしまっていることがまだまだ多く、速度とスピードの違いを理解しておく必要がある。 速度とは生まれ持った先天的な要素で白筋と赤筋の割合で決まってくる。 当然速筋線維である白筋が多ければ筋の収縮速度は速くなる。 トレーニングで速度を速くすることはできない。 しかし何もしなければ筋の収縮速度は遅くなってしまうので常にその速度を維持するトレーニングは必要。 ただし、維持するからといっていつも同じ刺激ではやはり低下してしまいますので刺激の変化をつけることが大切。

一方スピードは動作の速さのことであり、これは効率の良い動きを身につければ向上させることができる。

調整力は身のこなし、思い通りに身体を操る能力。 なかなか難しい要素ですが、人間が体を動かせば全ての場面にこの身のこなしが必要になってきますので、指導者が相手にどのような身のこなしが必要なのかを見て考えてトレーニングを指導しなければいけない。

身のこなしという話から運動音痴というのはあるのか?という話題が出ましたが、基本的に運動音痴はいない。

できない人はできる人より神経の伝達速度が遅いだけで、できる→できるということを繰り返すコーディネーショントレーニングが必要。

ただ、コーディネーショントレーニングを指導する場合、指導者がいきなり完成形ばかりを教えようとするので上手くいかないことが多い。 相手ができないのであれば動くスピードを遅くしてみたり、相手はどうしようとしているのか言葉で説明してもらうことも大切。

指導となるとトレーナーから一方的なコミュニケーションになりがちですが、相手の話を聞く双方向のコミュニケーションが重要。

個人的に疑問だったベンチプレスのMAXを高めるためのプログラムの考え方や体力の高め方、腹背筋のプログラムの考え方なども先生や参加者の皆さんの質問から伺うことができ、大変参考になった。

まだまだ基礎であるバイオモーターアビリティの理解が浅いなと痛感させられますが、何度も聞くことで自分が少しずつではありますが理解できてきているように感じた。