岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

筋トレをするとマラソンやランニングのパフォーマンスが上がるのか?

競技のパフォーマンスアップのために筋トレを行う方も多いようです。 しかしマラソンやランニングをする方でトレーニングをするという方はあまり見かけないように感じます。 マラソンにもなると3~4時間も走り続けなければいけないので体力やスタミナをつける方が大切だと思われていたり筋肉をつけると速く走れないといったイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、ランニングやマラソンをする方にも筋トレをすることでメリットはあります。 トップレベルの選手などは練習時間もしっかりありますのでスタミナやスピードを磨く時間があるわけですが、一般の方ではそうはいきません。

ではどうやって実力をアップさせるのかというと、身体を動かすエンジンである筋肉を強化することです。 マラソンでは脚を何万回も動かす必要があります。 仮にストライドの広さが1mだとして、フルマラソンを完走するためには42,000回脚を動かさなくてはなりません。しかし、ストライドが1cm広がれば400m速くゴールすることができます。 ストライドを2cm、3cmと広げれば記録の短縮は可能ということです。

それから身体をシェイプアップできるということです。体重が軽くなれば体重当たりの酸素摂取能力を向上させることができます。 ※女子のマラソン選手は大会が近くなると自分の持っている心臓のポンプの容量を有効に利用するために減量するそうです。

また、身体のバランスが取れ、ランニングの効率を高めることができますし、腰や膝などの痛みに悩まされることも少なくなります。

では、どの筋肉を鍛えれば良いのかということが気になると思いますが、答えは全身の筋肉です。 ランニング動作でも姿勢は大切になってきます。

上半身の筋力が弱ければ上体を揺すったり、腕が振れずに脚だけで走ってしまう(ストライドを広げるためには腕振りは必須です)、腕が横振りになってしまったり、脇が開いてしまいます。

腹筋が弱ければ上体が立ってしまったり、反ってしまいます。 ランニングは重心移動ですから、重心が後ろに残ってしまうと大きな力が必要になり、ランニングの効率が悪くなります。 背筋が弱ければ上体が深く前に倒れてしまいます。 ランニングでは適度な上体の前傾が必要ですが深く倒れそうになるとそれを防ぐために余分なエネルギーが必要になってしまいます。 また、腹背筋が弱いと腰が落ちたようなフォームになってしまいます。 腰はできるだけ高い位置を保つことが理想です。 世界のトップ選手はみんな腰の位置が高いです。

脚は筋力のバランスが崩れているとO脚やX脚のようなフォームになってしまいます。 O脚が目立つフォームだと脚を内側に蹴るような形になり、ストライドが伸びません。 また局所のストレスが大きくなり膝の痛みを引き起こす可能性があります。 X脚では膝が内側に入り、外側へ蹴り出すような形になり、真っ直ぐ進めずロスが大きくなってしまいます。 また、ストライドも伸びませんし障害を引き起こす可能性があります。

脚に関しては以前にも書きましたが、フラットに着地して3点支持で受けるのが1番衝撃に強い形です。 そのためには膝に捻れを生じさせない筋力のバランスが必要になってきます。 両足を地面位きちんと接地させたまま楽に立つ、しゃがむを行うスクワットが有効だということです。

負荷に関してはマラソンは何万回も脚を動かすのだから筋持久力を高めれば良いと思って軽い負荷で回数を多くして行う方も多いですが、筋力を高めるわけですから、徐々に負荷を上げて、筋肉をつけるために必要な負荷で行えば良いと思います。 筋肉をつければ筋力も高まりますし、最大筋力が高まれば筋持久力も高まりますからね。

もちろんランニングをすることも大切です。 結局は筋肉がつくから速く走れるのではありません。 ただ、ベースとなる身体をしっかり作り上げた上でそれをきちんと活かすランニング技術、スキル、テクニックを身につければ今よりも確実に速く走れるようになると思います。

それから、柔軟性も大切ですからストレッチングを日々行なうことも大切ですし、きちんと休養を取って身体を回復させることも大切です。