岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

鍛えている筋肉を意識して筋トレをする方が効果は高いのか?

「筋トレをするときは使っている筋肉を意識しましょう」というのはフィットネスクラブをはじめトレーニング現場でよく言われることです。 トレーニングに関する本にも当然のようにそう書かれていますから何の疑問を持つことなくそう指導している人も多いのではないでしょうか。 では、実際に意識すると筋肉は本当に発達するのでしょうか。

ベンチプレスやスクワット、デッドリフトといった複合関節運動は1度にたくさんの筋肉を使うエクササイズですので筋肉を意識すると言っても難しいことです。 私も指導の際には筋肉を意識するというアドバイスをすることはありません。 むしろ重いバーベルを軽く持ち上げるためのポイントを意識していただきます。 そうすることの方が筋肉をバランス良く使うことができるようになります。

ということは筋肉を意識するということが問題になるのはアームカールやレッグエクステンションのような単関節運動の場合ということになります。

ある実験では筋肉を意識してスロトレを行うと拮抗筋の活動が上がるという結果が発表されました。

拮抗筋の活動が上がる理由は主働筋に対するブレーキとしてのニーズが高くなるからだそうです。 スロトレの場合は関節を伸ばしきらないために代謝的なストレスが大きくなり、軽い負荷でゆっくり動いていても筋肉が疲労で追い込まれるため使われていなかった筋肉がどんどん動員されていきます。

それに加えて主働筋の大部分を働かせながら動作スピードをコントロールするということを要求されると身体は拮抗筋でブレーキをかけようとする可能性があるそうです。 拮抗筋の活動が上がることによって主働筋に対する負荷が強くなります。 主働筋と拮抗筋がせめぎ合いながら負荷を持ち上げることになるので両方の筋活動が上がるのだそうです。

つまり、「筋肉を意識することでトレーニングの効果が上がる」というのは間違いではないということです。 しかし、このやり方で効果があるのは30%~50%1RMといった軽めの負荷の場合で、70~80%1RMだと効果は消失するそうです。

複合関節運動と単関節運動か自分が行う種目の種類によって上手く使い分けてみてはいかがでしょうか。