岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

野球のために鍛えた方がいい筋肉はあるのか?

最近ではいろいろな競技で筋トレの重要性が浸透しているようで、一般の方からも野球やゴルフのパフォーマンスを向上させるためのトレーニングについて尋ねられます。

その中で多いのが、「野球のために鍛えた方がいい筋肉は何ですか?」といったものです。 これは答えに困ってしまいます。 基本的には競技の動作は全身を使って行っています。 ボールを投げるにしても腕だけで投げるわけではありません。 下半身で生み出した力を体幹、肩、腕、指先に伝えていきます。 バットやゴルフのクラブを振るにしても腰を回転させていきますが、腰を捻る動作が強ければ遠くに飛ばせるというほど単純なものではありません。 ここでも下半身で生み出した力をバットやクラブのヘッドに伝えていかなければなりませんから下半身、体幹の強化は必要です。

ということは全身をバランス良く鍛えなければいけないということです。 もちろん筋肉を付けすぎてはいけない部分はあります。 特に腕の筋肉は気をつけなければなりません。 末端部分が重くなってしまうと速く振ったりすることはできません。 しかし、筋トレはあくまでベースとなる身体の最大筋力を伸ばすための手段ですから、筋力が伸びれば必ずしも速い球が投げられたり、バッティングの時の打球やドライバーの飛距離が伸びるというものではありません。

先日テレビ番組で「陸上100mで9秒台を出すために」という特集の中で筋トレでのボディメイクの必要性について専門家が語っていました。 陸上ではふくらはぎの筋肉を付けすぎてはいけないそうです。 末端の部分が重くなってしまうと脚を速く回転させることができないからのようです。 9秒台で走る世界のトップレベルの選手は確かにふくらはぎは細いですが、日本選手の多くはふくらはぎが太いそうです。

では競技に必要な筋力を高め、必要な筋肉は付け、付けすぎてはいけないところには付けないようにするにはどうしたら良いのかという問題が出てきます。

それを解決する方法は動作のやり方、身体の使い方を見直すことです。 腕投げでなく、全身を使って投げるようにすれば下半身、体幹は鍛えられますが、腕はリラックスして振れば必要以上に肥大することはないでしょうし、走るにしても足首を使わないでフラット着地で走ればふくらはぎの肥大は抑えられますが臀部や腸腰筋は鍛えられます。

結局は筋トレも練習もどちらも大切だということです。 どちらかだけに過剰な期待を持ちすぎないでバランス良く行っていくことが重要だということですね。