岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

腰を反らす運動をしても猫背は直せない

猫背というと背中が丸くなった姿勢をイメージする人も多いと思います。 そのため猫背を改善するために様々な道具を使ったりエクササイズで腰を反らせる動作を一生懸命やって背中を伸ばそうとします。 しかし、それで姿勢が良くなることはほとんどありません。

猫背は背中が丸くなっているだけではありません。 肩が内側に入ってしまっていたり頭も前に出てしまっています。 そういった状態でいくら腰を反らせても頭の位置や肩の捻れまで解決することは難しいと思います。

頭の位置を元に戻すためには肩甲骨の位置を戻すことが必要です。 肩甲骨を戻すためには内側に入った肩を元に戻さなければなりません。 肩を戻すには大胸筋や小胸筋などを緩め、たるんでしまった左右の肩甲骨の間にある菱形筋の弾力を取り戻さなければなりません。

動きの悪くなった肩甲骨を動かすには腕を上手く使うと簡単に肩甲骨の動きを引き出すことができます。 腕を内側に回転させれば肩甲骨が離れ(外転)、腕を外側に回転させると肩甲骨が近づき(内転)ます。 これを呼吸も合わせて筋肉が緊張しないところで何度も繰り返すと固まった筋肉は緩み、たるんでしまった筋肉には弾力が出てきます。 その他にも三角筋僧帽筋といった筋肉を緩めることも効果的です。

また、骨盤のゆがみを直したり、股関節や膝、足首の捻じれを直すことも必要です。 上半身だけ直しても立った時の体重支持のポイントがズレてしまっていればそれで身体のバランスが崩れ、姿勢が戻ってしまうからです。

結局のところ猫背だから何かだけをするといった局所的な対処法では解決することは難しく、遠回りのようでも全体のバランスをきちんと整える方が効率的で効果的だということです。 そしてその良い姿勢、バランスを維持するためには筋肉や関節が固まってしまわないように、毎日ちょっとした時間でも身体を動かす、できるだけたくさんの関節をしっかり動かすような運動が重要です。