「病院で腹筋を鍛えるように言われたが痛くて腹筋運動ができません・・・」

腰痛で悩んでいる方から「病院で腹筋を鍛えるように言われたのだが痛くて腹筋運動なんてできないので腰痛を軽くするために何をしたら良いですか？」と尋ねられました。 腹背筋のバランスをとって背骨を真っ直ぐにして腰への負担を減らすことが目的で腹筋を鍛えさせるのでしょうが、腰が痛い人が腹筋運動なんてできるはずがありません。

腰痛は姿勢が悪くなって筋肉が硬くなって身体のバランスが崩れてしまうことで起こります。 それなら筋肉を鍛えるよりも筋肉を柔らかくしたり崩れた姿勢を直すのが腰痛を良くするための方法になります。

しかし、多くの人は姿勢を良くしようとすると背筋を伸ばそうとして腰を反らせようとしますが、余計に腰の筋肉が硬くなってしまうので腰の痛みが軽くなるどころか余計に痛くなってしまいます。

実際にやってみるとわかりますが、腰（腰椎）だけを動かしても胸や首、頭の位置が変わることはありません。 腰は胸部分の自然なカーブを補正するためのものなので、腰だけで真っ直ぐにしようとしても胸部分のカーブが改善したり頭の位置が改善するわけでもないから姿勢も変わりません。

姿勢を良くするには背骨の自然なS字カーブを取り戻して良い位置に置くのが一番簡単な方法です。 そこで簡単なエクササイズを試してみました。

背骨を丸めたり伸ばしたりする動きを繰り返してみましたが動きは小さく、特に伸ばすような動きがほとんどできませんでした。 そこでアゴの動きを利用して背骨をしなやかに動かしてみました。 すると徐々に伸ばしたり、引き上げる動きが出てきました。 さらに呼吸を付けると筋肉の緊張も解れて動かしやすくなりました。

筋肉の硬さが解れると可動域が徐々に広がり、スムーズな動きができるようになりました。 エクササイズ後は背筋が伸びたような姿勢になりましたが、背中や腰の筋肉の緊張はなく弾力のある柔らかい筋肉になりました。

エクササイズ中も腰の痛みを感じるようなこともなく気持ち良く身体を動かすことができて、終わった後は腰の張りも軽くなったような感じがあったようです。

背筋を伸ばした、強い腹筋で姿勢を良くするという方法もありますが、痛みや辛さがあれば作った良い姿勢も維持することはできません。 それよりも崩れた姿勢を自然な状態に戻すという考え方が大切なんです。