岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

スポーツマッサージに行ったら余計に腰が痛くなった。改善するにはどうすればいい?

今回は腰の痛みについての相談。
ゴルフの練習の後に評判の良いスポーツマッサージに体を解してもらうために行ったら余計に体がガチガチに硬くなって腰も痛くなったとのこと。

運動して疲労し硬くなった筋肉の弾力性を取り戻すためにマッサージをしたりストレッチングをしてくれたそうで、ゴルフの後だったので特に腰や背中は痛いくらい強く押されたり伸ばされたそうです。

痛みを訴えたそうですが、「痛いかもしれませんが、しっかり伸ばせば柔らかくなりますよ」と言われたので我慢したそうです。
しかし、朝起きると体はガチガチで体を動かすだけで筋肉が突っ張るような感じ。
強く押したり伸ばされた腰が一番酷く、太ももにまで電気が走るような痛みがあるということでした。

強い痛みを感じるのが筋肉が伸びる時ということだったので、無理に筋肉を伸ばしために筋肉が防御反応を起こしてさらに硬くなったのでしょう。

そこで、体操を筋肉の突っ張りが出ない小さな範囲で繰り返してみました。
まずはバランスディスクを使った骨盤体操をしていきましたが、動かすと突っ張る痛みはありました。
しかし、痛みが強くならない範囲で動かしていくと、「最初は痛みがあったが徐々に動きが良くなってきたのがわかりました。今は腰が軽くなりました。」というように感覚が変わったようです。

次に腕の回転と呼吸を合わせて胸を広げる→閉じる、肩甲骨を離す→くっつけるを行って胸を広げ、肩や首筋、胸や肩甲骨周囲の筋肉を緩めていきました。
さらに前屈、反り、体を左右に倒したり捻って肋骨、背中、腰といった部分の筋肉を、下半身は小さな弾むを入れた股割りで緩めていきました。

ここでも胸を広げようとすると胸の筋肉、前屈や股割りでは腰、お尻の付け根、太ももの裏側に突っ張るなどあらゆる動きで筋肉に突っ張る感じがありましたが、楽にスムーズに動かす感覚で繰り返していくと突っ張り感は無くなって立った姿勢も良くなりました。

同じように腰が痛いのにストレッチングでは筋肉が硬くなり、体操では筋肉が柔らかくなるという全く反応が出たのは『柔らかい筋肉の考え方の違い』です。

ストレッチングは『筋肉の長さ』を元に戻すために筋肉を引っ張るわけですが、縮んだ筋肉を無理に引っ張れば筋肉は切れないように余計に縮んで硬くなろうとしますから余計に硬くなってしまったのは当たり前のことです。

一方、体操は“筋肉の弾力性”を改善するためのものです。
弾力のある筋肉というのは長さはもちろんのこと、筋肉の膨らみを改善するにも効果的な方法です。
ストレッチングは長さは改善できても膨らみを改善することはできません。
縮んで硬くなった筋肉は伸びる動きはやりにくいですが縮む動きは楽にできます。
だから小さくでも動かしていくと徐々に伸び縮みする働きが戻ってきます。
伸び縮みできるようになると筋肉のポンプ作用によって血液の循環が良くしたり、呼吸を合わせて酸素の取り込みを良くすることで膨らみが改善されます。
なので最初は痛みがあっても動き続けることで突っ張り感がなくなるだけでなく腰が軽くなったというわけです。

そこからスクワットなどのトレーニングをいくつか行うことでさらに筋肉が良い状態になり、腰の痛みはなくなってゴルフのスイング動作も楽に行えるようになりました。

筋肉の弾力性を取り戻すことは大切ですが、硬い筋肉を強く押したり、無理やり伸ばせば筋肉は柔らかくなるどころか硬くなります。
弾力性を取り戻すには硬くなった筋肉を使う、関節を動かす、筋肉のポンプ作用を利用して血流を改善することが大事です。
つまり、使って硬くなった筋肉はトレーニングで動かして柔らかくしてあげればいいんです。