筋力アップで解決できる体の不調はほとんどない
強くて太い筋肉があれば腰痛やひざ痛になることはないと思っている人がいますが、筋力が高ければ体の不調が良くなるというほど腰痛、ひざ痛は単純ではありません。
先日、筋トレをしっかりしていて筋肉もそれなりに付いている人から腰痛で仰向けに寝ることができないという相談を受けました。
筋力の問題だと考えれば筋肉が大きければ筋力も強いわけですから腰痛にならないはずですが、それでも腰が痛くなったということは、いくら筋肉を鍛えても腰痛になる人はなるということです。 腰痛になってしまう原因は筋力低下ではないというわかりやすいケースです。
体の状態をチェックしてみると腰の筋肉は当然硬くなっていましたが、それ以外にも首筋、肩、背中、お尻、太もも、ふくらはぎ・・・つまり全身の筋肉が硬くなってしまっていました。
動くのも辛そうだったのでベッドで簡単に骨盤の関節を調整してみましたが、動きが良くなるだけで仰向けで寝られるようになりました。 そこから足首を調整してふくらはぎ、股関節を調整してお尻の筋肉を、筋膜にアプローチして太ももを緩めていきました。 それだけで脚がかなり軽くなったようでベッドからの起き上がりも楽にできるようになりました。
それから肩甲骨や腕を動かして肩の関節を調整して首筋、肩、背中も緩めていきましたが、それだけで腰の痛みはずいぶん軽くなって前屈や反る動作も楽にできるようになり、「最初よりもずいぶん腰が軽くなりました。腰が痛くなった時はどうなることかと思いましたが良かったです。」とひと安心したようでした。
腰痛に対してテレビなどは筋肉を鍛えましょうと簡単に言いますが、筋肉を鍛えるだけで解決できるような単純な問題は少ないということです。 やはり大切なのは体を緩めて柔らかい筋肉にすることです。
