岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#77 スポーツ障害への対応について学んできました

定例勉強会のために大阪へ行ってきました。 今回は、「スポーツ障害(痛み)の理解とその対応」でした。

『知識がないと認識できない』

今回の勉強会の中で一番大きなテーマがこれだったように感じます。 痛みを改善するための手段には筋トレ、ストレッチ、マッサージ、最近では筋膜も出てきています。 しかし、筋トレをしてもストレッチをしても、話題の筋膜もやっているのに痛みが治らないということはよくあります。 そうするともっと他にいい方法はないかという発想になりがちですが、『手段』で考えてもうまくいきません。

そんな時には『視点』を変えてみることが大切ですが、そのためには知識が必要です。 体の痛みへの対応で大事なのは「どうやって痛みを治すか?」ではなく、「どうして今、痛みが起こってしまっているのか?」です。 痛みの原因をきちんと追求することで問題を解決するために使える手段がいろいろ出てきます。

見ている世界を変えたり、現状を変えないと進歩はないという話も出てきましたが、まさにその通りだと感じました。

首を後ろに倒すと痛み、腕にしびれが出るケース

まずはしびれが出る原因を追求していきました。 首に関しては病院で頸椎のヘルニアという診断が出ていましたが、それ以外にどんな仕事をしているのか、スポーツで腕にストレスをかけるようなことをしていないか、スポーツを休んでから状態がどのように変わったのかなど詳しく聞き出す中で頸椎のヘルニアは関係ないということがわかり、次に前後左右を向いた画像を見て姿勢をチェックするとストレートネックや胸郭出口症候群の疑いが見つかりました。 そこで頭の位置も含めた姿勢を整えていくために何をどのように使っていくかを考えていきました。

今回は硬くなっている筋肉を緩めたら骨や関節の動きもよくなるのではないかということで首の筋肉を緩めるアプローチや頭を後ろに倒す時の頸椎の動き方の認識を改めて適切な頸椎の屈曲、伸展動作を取り戻すための誘導を行いました。 それで頸椎の動きは良くなったのですが、頸椎の可動性を取り戻すためでも、 ・どの筋肉が緊張していることが考えられるか ・どの部分を緩めていくのか ・どこからアプローチしていくのか など考えないといけないことが多く、もっと広い視点で体を見ていくことの大切さを改めて感じました。

足底筋膜炎のケース

足底筋膜炎ではどういったところに痛みが出やすいのか、それはどういった理由からなのかを詳しく聞いてから、原因を追求していくためのチェックを行っていきました。 足裏の体重のかかり方をチェックするのはもちろんですが、そのチェックも ・靴のどの部分がよく磨り減るのか ・どこにタコができているか ・どこに痛みが出て、どのくらいの強さで押すと痛いのか などかなり細かく情報を聞き出す必要がありました。 さらには、 ・そもそもきちんと立てているのか ・どういう歩き方をするのか ・足首は硬くないか ・膝や股関節の噛み合わせはどうか など全体的な姿勢までチェックしていきました。

今回はきちんと立てていないこと、インソールの影響というような問題が見つかりました。 身体を調整しても崩れた状態での足の隙間を埋める形のインソールを入れた靴を履いてしまうとそのせいで足の形が崩れてしまうので脚も真っ直ぐに伸ばせなくなって姿勢も崩れてしまいます。 身体を調整したら靴を変えてみるということも大切になってきます。

小児マヒによる内反尖足が原因による足の痛みが出るケース

小児マヒの影響で足の骨の変形があり関節がグラグラするというケースではテーピングを使ったり足袋を使って踵の位置を修正して、そしてきちんと両足に均等に体重をかけていくことが大切になってくるということでした。

そのほかにも、肉離れのチェック法、速筋を刺激するトレーニングの考え方など、また新しい知識、気づきがありました。 最近はうまくいっているケースが増えてきましたが、自分の視点を変えるために必要な知識を得たり、本物の雰囲気を感じることができる場にいることが本当に勉強になります。