岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

筋肉をつけるためには股関節が痛くなっても歩かないといけないのか?

手軽にできる運動としてウォーキングを勧める人が多いですが、股関節が痛い人にとってはウォーキングさえも辛くてできません。 歩くというのは筋力という面から見ると最大筋力の10%程度の運動ですから大したことはありませんが、関節という面から見ると股関節には体重の3倍という大きなストレスがかかります。

股関節に時々引っかかるような感じや痛みが出るという人から相談が来ました。 姿勢を見てみると骨盤は後傾して上体は後ろに倒れていて、脚はX脚気味な上にいつも膝が曲がって立っていました。 肩や腰の高さも違っていて全身に捻じれが見られたのですが、ご本人に姿勢の崩れ、体の捻じれの自覚はありません。

立っていて股関節に痛みがないのでそれが楽な姿勢のように感じていたようですが、身体を調整して全身の筋肉の緊張を緩めて体の捻じれを直し、関節本来の正しい動きを取り戻して改めて立ってみると体が地面から浮いているような軽さ、楽に立てる感覚に驚いていました。

立ち方が良くなったので歩き方のトレーニングを行いました。 実は、今回の股関節の痛みの原因が歩き方にあったからです。 いつも歩いている時には、一般的に正しいと言われる「歩幅は大きく、踵から着地してつま先で地面を蹴る」という歩き方をしていました。 この歩き方をすると必ず脚が前に出てつっかえ棒のようになってしまうので動きにブレーキがかかってしまいます。

そこで脚を前に出すのではなく、後ろから背中を押されるような感覚の歩きに直してみました。 すると、重心の移動がスムーズになってスムーズな歩きになりました。 脚を前に出して歩いていた時には着地の時に大きな足音が鳴っていましたが、胸から前に出て行く歩きになると足音も静かになりました。 歩き方、歩き姿勢が良くなると立ち姿勢もさらに良くなり股関節の引っかかり感や痛みを気にすることなく歩けるようになり「ずっと歩いていられるくらい楽で股関節も痛くない」ということでした。

筋肉は大きな負荷をかけると太く、強くなりますが関節はそういうわけにはいきません。 関節の場合は、こういった大きなストレスをかけても大丈夫なようにしておくこと、つまりいつも良い動きを維持しておくことが強い関節にする方法になんです。