岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#91 ランニング指導について学んできました⑤

定例勉強会に参加するために大阪へ行ってきました。

今回のテーマは『ランニング指導の問題点とその対策』でした。 何度もやっているテーマですが、その度にいろいろ気づくこともありますし、最近はランニングの指導の依頼や相談も少しずつ増えてきているので自分の指導の見直しに最適なテーマでした。

良い感覚を引き出す指導

ランニング指導では走る動きづくりとしてこの勉強会で教わったスキップ、お尻叩き、腿上げを使います。 自分が指導する時は重心移動、走る時の体の前後での脚の動きを作るという目的でやっていますが、改めて目的、それらをどのような意識で行うのか、自分自身実際にその動きがきちんとできているのかチェックをお願いしました。 目的は合っていても実際にやってみると動きが少し違っていたり、自分は意識していなかった他の目的があったり、確認することで気づけるちょっとしたズレがいくつもありました。

動き方を指導していただくと自分との違いにたくさん気づくことがありました。 同じ動きでも1人1人に合わせて腕の振り方、膝の位置などワンポイントのアドバイスでどんどん動きが良くなっていきます。

いろいろなドリルを行いましたが、基本はリラックス、力を入れるのは一瞬。 一番難しい力の出し入れが自然とできるようになりました。

決まった動きの形をやらせるのではなく、良い動きの感覚を引き出してもらうような感じなので息が上がったり、疲れを感じる、筋肉が張るようなことはなく、むしろどんどん筋肉は緩んで弾力のある筋肉になり、さらに走りがスムーズになりました。

スキップで重心をとにかく前に運ぶと自然とランニングに近くなる、腿上げの膝の位置が自分が思っているよりも後ろだったこと、良い位置に来ると自然と良い動きになる、お尻叩きが走る時に膝の力が抜けない人に力を抜かせるのに有効だということは今まで考えたことがなかったですし、世界のトップスプリンターが着地した脚をどのようにして前に持ってきているのかという話は走る動きの見方が変わりました。

レーニング指導では「動きを見る目」が重要で、特にウォーキングやランニングはそれが高いレベルで必要になってくるのですが、そのレベルを上げられるような学びの場はなかなかないと思います。 しかし、この勉強会では一つ一つのチェックポイントを教わることで動きを見方もわかり、今まで見えなかったものに気がつくようになってきます。

楽な運動はいろいろ良いことがある

フルマラソンのタイムを縮めるための練習についての質問の中で新しいトレーニングの考え方が出てきました。 今までは短い距離のスピードを高めてランニングスピードに余裕持てるようにというトレーニング法を考えていましたが、今回出てきたのは楽なペースで走れるスピードを高めていくという考え方です。 きついペースで使われるのは糖ですが、体の中に貯めておける糖には限りがあります。それが尽きてしまうと筋肉が動かせなくなり速く走ることはできなくなります。 一方、楽なペースで使うのは脂肪です。 脂肪は全身に付いていますのでそう簡単になくなることはありません。 つまり、脂肪をエネルギーとして使って走れば最後まで走り切ることも可能だということです。 適切なペースを見つけて走るトレーニングをしていけば徐々に楽に走れるスピードが高まりますし、脂肪を使えば体重も軽くなるのでそれによってまたタイムの短縮も期待できるというものです。 この考え方だと頑張ってきつい練習ばかりしなくても楽なペースで走る練習で良い結果が期待できるということになります。

これはランナーのためだけに有効なトレーニングではなく、減量を目的としたトレーニングにも応用できます。 減量というときつい筋トレと厳しい食事制限というのがおなじみのパターンですが、この考え方を使えば楽なペースの運動は脂肪をエネルギーとして使うので楽に体脂肪が減らせるということです。 他にも筋トレにも応用できますが、従来のトレーニングと違って“快の運動”でいろいろな良い効果が見られるようになってきたということです。

ランニング指導からトレーニングまでいろいろ学べて充実した時間になりました。