岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#137 フィジカルクリニックを開催しました ⑥

魚住先生をお招きしてのフィジカルクリニックの第6回を開催しました。 今回は股関節の隙間が狭くなっている、ドライバーの飛距離をアップさせたい、親指がバネ指のような感じで痛いといった方の相談に乗っていただきました。

股関節の隙間が狭くなっているケースでは病院でレントゲンを撮影してみると関節の隙間が狭くなっているのは石灰化していると説明されただけで、具体的にどの部分が石灰化しているという説明はなかったということでした。 専門家ではないのでレントゲン写真を見てどこに石灰化が起きているのかはわかりませんが、骨盤や大腿骨に捻じれは見つかりました。 そこで体の捻じれ、姿勢の崩れが原因で股関節が捻れて関節の隙間が狭くなってしまっているのではないかという可能性が浮上しました。 確かにこちらでのトレーニング受講開始当初は問題の股関節とは反対の腰や背中に痛みがありました。(トレーニングの結果、今では痛みは解消されました。) そこで全体の筋肉の緊張をゆるめて捻じれを解消して脚を真っ直ぐにして脚が綺麗に伸ばせるようにするというトレーニング方針の下、始まっていきました。

まずは上体の緊張をゆるめるということで首、肩、肩甲骨周囲の緊張をゆるめるところからスタートしましたが、耳や顎へのアプローチでカチコチだった首の筋肉の緊張がゆるんでふわふわになり張子の虎のように頭蓋骨がよく動くようになりました。 それだけではなく、顎のラインが綺麗になって小顔効果が見られたり、首のラインも綺麗になって首が長くなるといった女性には嬉しい美容効果も見られました。

肩甲骨を動かすアプローチでは背中や腰の皮膚も掴めるくらいに柔らかくなり、棒のような感じだった上体が綺麗な筒状になりスッと立てるようになるような感覚の変化もみられました。

上体の捻じれを解消した後は下半身の調整に移っていきました。 ここでは痛みの出ている股関節周辺の血管の塊を消していく、膝の噛み合わせを良くする、股関節のモビリゼーションといったアプローチが行われました。 実際に動かしてみると股関節の屈曲運動もそれなりによく動いていましたが、日頃度々脚の曲げ伸ばしをするようなこともなかったので大腿四頭筋ハムストリングスが硬くなってしまい、それが可動域制限を引き起こしているといった面もありました。 仰向けになると脚が曲がって膝裏がベッドにつけられなかったのですが、ハムストリングスの緊張をゆるめるための皮膚テープを貼るためにうつ伏せになると股関節は伸ばせました。 そうして股関節や太もも周りの筋肉の緊張をゆるめてみると左右の脚が同じように伸ばせるような感じが見られました。

最後に左右に揺れるような歩きからバランスよく真っ直ぐに歩けるように歩き方を直すと股関節に問題があるようには見えない、普通の人が普通に歩いているような雰囲気になりました。

ゴルフのドライバーの飛距離を伸ばしたいというケースでは、振り方に問題がありました。 手打ちのような感じの振り方でうまく力が伝わらないために打ってもボールが飛ばないということだったのです。 まずは振り子のようなスイング軌道をフォローを大きくするようなイメージに変えてみるとボールの辺りで良い音が鳴るようになってきました。 さらにその場で回るような動きから左右の体重移動を利用した動きに変えてみると腕の力を抜いていてもヘッドがしっかり加速されるようにになりました。 最後にテイクバックしてボールを打ちにいく際の体幹の使い方の意識を少し変えて振ってみると腕や肩の力は抜けているのにボールに当たるところでは大きな力が出るようになり、フォロースルーも大きくなってプロと同じようなフィニッシュの形が取れるようになりました。 スイングもプロはこうしているというのではなく、体を自然に使えばみんな同じようになるということです。

親指のバネ指のような痛みのケースでは、個人的には首や肩といった中枢の部分からゆるめていけば問題が改善するのではないかと考えていましたが、指のような末梢部分の問題の場合は中枢をいらってもあまり変化は見られない、むしろ末梢部分を良くすることで中枢の部分の問題も良くしていくという方針で進めていく方が結果が良いということを見ていて感じました。

指へのアプローチとしては上腕の捻じれを直すための皮膚テープの活用(手の甲にも皮膚テープを貼るとさらに良い効果が期待できる)や血管の塊を消していく、血流を良くするといったアプローチが取られましたが、緊張でガチガチだった手の指や腕がふわふわになって軽くなり血液の循環を良くすることで末梢まで血液が十分に行き届いているということが実感できるくらいの変化がありました。

手の指だけでなくメニエール病の症状が時々出るということで首や耳、側頭部の緊張も解いていくと頭や首もスッキリして軽くなりました。

あちこち不調で気持ちも落ち込みがちでしたが、最後には気持ちも軽くなったようでした。

日頃自分が指導していてなかなか思ったような変化が見られないクライアントさんの問題を1回の指導でしっかり解決していく先生の指導の目の当たりにしてまた自分の課題が見えてきました。 学んだことを生かしながら問題の原因を見抜く目、指導の技術のレベルの向上を目指していきたいと思いました。