岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#138 ランニング指導について学んできました⑧

今回の定例勉強会のテーマは「ランニング指導の問題点とその対策」でした。

個人的な質問では市民ランナーに多い脚を前に前に出して走ってしまうせいで太ももの前が筋肉痛になったりエネルギー切れを起こして後半脚が動かなくなるというケースで動きの感覚を変える、半年後のマラソン大会に向けてトレーニングはどういう方針で進めていけば良いのかを先生にお尋ねしました。

脚の使い方の修正では歩き方の修正からランニングに移行していく進め方をする中で半身を意識するという新しいアプローチを教わりました。 一般的には歩いたり走ったりというと手脚は右脚が前になると左腕が前というふうに対角を意識しがちです。 歩く、走るは重心の移動ですから、体を前に進めようとすると脚は後方へ移動し股関節は伸展動作になるのですが、対角のイメージだと脚の動きのイメージは“前へ”になってしまいます。 指導していてそのイメージの修正が難しいと感じていましたが、半身の意識にすると接地の足、前に出す腕のことを考えるだけで脚を前に出そうという意識はなくなり、自然と片足できちんと支持している感覚、フラットに接地する感覚、体が前に進んでいく、脚が後ろに残っていく感覚が出てきます。

基本的には歩きもランニングも手脚を動かすイメージは同じなので歩きがスムーズになってくるとランニングにもスムーズに切り替えることを繰り返していくと気持ち良く走れるようになります。 太ももの前を使う感覚はなく、お尻の付け根を感じられます。 始めのうちは動きが硬く息も上がりがちでしたが、スムーズに体が進むようになると体も解れ、息が上がる感覚もなくなりました。

半年後のマラソン大会に向けてのトレーニングの方針を決めるにはどのくらいのレベルなのか、週に何回、どのくらいの時間練習できるのかなど様々な情報が必要ではありますが、マラソンのような持久系の運動は基本的にトレーニング計画は最低でも1年間の期間で考え、半年くらいは準備に時間をかける必要があります。

そうすると半年でレベルアップするというのは難しくなってきます。 こういった場合は「走り方」を変えてエネルギー効率を良くすることが有効になってきます。

今の走る速さに余裕を持つためには今よりも速く手脚を動かす感覚や体がどんどん進んでいくような感覚を掴ませることが必要ですが、そういうケースでも基本的には歩きからランニングに移行するというのは共通してきます。 それにプラスしてスキップを組み込むと良いイメージを掴みやすくなりました。 その時でも半身の意識をすると体が浮いて前に進む、ストライドが広がっていく感覚がやっていてもよくわかります。

ランニングスピードがピッチ×ストライドである以上、今よりランニングのスピードを上げるにはストライドを伸ばすことが目的になりますが、どうしても速く走る=脚を速く動かそうとするというイメージになりがちで、それを修正するのが難しかったのですが今回教わった意識、進めていき方は脚を一生懸命動かして走るのを修正するのに非常に有効だと感じました。

スプリントとランニングでの意識の違い、スプリントのスタートの飛び出しの良い感覚なども学べて現場での指導で非常に役立つものばかりで有意義なものになりました。