岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

筋トレをすればケガをしづらくなるのか?

最近ではストレッチングはケガの予防に効果はあまりないということは一般の方にも知られてきています。 変わりにウェイトトレーニングをするとケガのリスクを下げる効果があるということが言われてきました。 アスリートやアマチュアでスポーツをやっている人が練習以外にウェイトトレーニングを取り入れているのにはこういった理由もあるのでしょう。

ところが、ウェイトトレーニングをしているにも関わらず体に痛みを感じると相談に来る人もいます。 原因は2つあります。

1つは、ウェイトトレーニングのやり方に問題があるケースです。 ウェイトトレーニングをすればケガのリスクを下げられるのでしょうが、そもそもそのウェイトトレーニングのやり方に問題がある人が大勢います。 たとえばスクワットにしても高重量で筋肥大効果がある10回を3セット以上がむしゃらにやっているだけで、脚が内股になるなど捻じれが起きている、片方の足にかかっている体重の割合が大きい、動作の手順、どのようにしゃがんで立ち上がるのかなど気にしない、ほとんど考えていないといった感じです。 筋肉はストレスを受けて大きくなるような適応が見られますが、関節は負荷をかければかけるだけ強くなるわけではありません。 無茶なやり方でやれば関節に痛みが起こってしまいます。 目的に合わせた適当な負荷、適切な動作手順、やり方でやらないと逆効果にもなるということです。

もう1つは、競技動作のやり方に問題があるケースです。 ウェイトトレーニングと同様に、実際の競技の動作のやり方に問題があればいくら筋肉を付けた、筋力をアップさせたといってもケガのリスクは変わりません。 実際に指導している中であったのがウェイトトレーニングをしているのにボールを投げようとすると肘の内側に痛みが出て投げられないというものです。 投げる時には痛みが出ますが、何もしていない時には痛みはありません。 肘を曲げ伸ばししても痛みもありません。 痛みが出るという投げる動作を見てみるとテイクバックで腕を後ろに引いて肘から腕を上げ、そこからターンしてキャッチャー方向に体を向けて腕が大きくしなった時に肘の内側に痛みが出ました。 これはテイクバックのやり方の問題です。 腕は背中の方に引けば肩甲骨が内側へ寄っていきます。 肩甲骨を内側に寄せると肩の動きはロックがかかって上げづらくなります。 そのうえ肘から腕を上げていこうとするので腕が上げづらくなり、肘が肩のラインより下がってしまいます。(腕を肩のラインより上げる動作は腕回しの要領でやれば自然に上がります。) そこからオーバースローで投げようとすれば腕は頭から離れた位置で遅れて出てくるようになります。 その動作で肘の内側に大きなストレスをかけてしまいます。 そんな投げ方で何百球、何千球とボールを投げていれば肘の内側へのストレスはさらに大きくなり靭帯などが痛んでしまいます。 そうなると投げる動作のやり方、テイクバック動作を修正して肘に過度のストレスをかけないようにすることが適切な手段ということになります。

1人1人に動きの癖があり、ストレスを受けるところも違います。 筋肉が強い・弱い、たくさんある・少ないからという問題ではないと思います。 ウェイトトレーニングでケガのリスクを下げる効果があってもあくまでトレーニングの動作、実際のスポーツ動作ちゃんとやっていた場合ということです。 そういうことを頭に入れてトレーニングを適切に組み込むことが大事だと思います。