岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

柔軟性、可動域は大きければ大きい方が良い?

「関節が◯度まで曲がらない私の関節は異常なんでしょうか?」という相談を受けました。 全く曲げられないというのなら骨や関節に問題があると思いますが、本に書いてある角度まで動かせないと異常でしょうか。 動かせる範囲に個人差があるというのは普通ではないでしょうか。

骨は勝手に動きません、動くには筋肉が動いてくれる必要があります。 動きの悪い関節の周囲の筋肉の状態をチェックしてみれば大抵は緊張して硬くなっています。 筋肉の緊張度のバランスが崩れているのに正常な関節の動きができるはずもありません。 筋肉の緊張をゆるめて適切な動かし方でその関節を動かしていくと可動範囲は改善が見られました。

柔軟性というと多くの場合、筋肉の柔軟性よりも“動きの柔軟性”の話です。 動きの柔軟性ということは動かすことが効果的な方法になってきますから、楽に、スムーズな動きでたくさん動かしなさいとなります。

可動域というと大きければ大きい方が良いというような考え方をする人もいますが、正常より可動範囲が狭ければ問題があるので正常までもっていくというのは良いと思うが正常以上に広げる必要性があるのか考えてみる必要があります。

可動域に関しても現場で見ているとほとんどは体の使い方、動きの問題です。 なので体の使い方、動きを修正すれば必要な可動域で動けるようになります。 可動域が本当に狭いというケースもだいたいがその動作のやり方が間違っています。 それなりに普通にやれていればそれなりの可動性、柔軟性が見られます。

投げる、打つ、走るなどのスポーツ動作の場合も同じことが言えます。 肩甲骨の可動域が大きいとスローイングのパフォーマンスが高いというようなことが言われますが、肩甲骨はスローイング動作で使われる体の一部に過ぎません。 下半身を使わないと上半身だけで投げてもそんなに大きな力は出ません。 テイクバックして肩甲骨を寄せることはほとんどありませんし、腕が 伸びていく時に肩甲骨が同じように伸びていくようなこともありません。 肩甲骨は自然にくっついている状態で体幹が回るだけです。 肩甲骨がいくら動いても体幹の動きに問題があれば高いパフォーマンスは発揮できないとも言えます。

可動域制限は問題があると思いますが正常以上の柔軟性、可動性を求めるというのもよく考える必要があると思います。