岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#183 投げる、打つ動作の指導について学んできました

定例勉強会、今回のテーマは「スポーツ動作指導:投げる、打つ」でした。

・ベースは中間姿勢

動作を指導するうえで、何を基準にするかが重要。
投げる、打つでも一歩踏み出すが移動するわけではなく、その場で行うので大事になってくるので基本姿勢、中間姿勢で立てているか、構えられているかどうかが基準になってくる。

・やっていく段階が大切

動きの指導では何を意識させるかが大事になってくる。
部分的な指導ではその部分だけのことを教える。
繋げた動きの中で部分的にやったことを1つ1つ意識させるのは難しい。
1つ1つのことをきちんと記憶していれば勝手に繋がってくる。

そういったことからもやっていく段階が大切になってくる。
最終的には手脚の動きは意識しない。
ああしろ、こうしろという指導はうまくいかない。
そうしかならない動きを先に教える。それが基本の動き。

・捻り動作

バッティングやスローイングの中で捻りの話がでてくるが、バッティングやスローイングの動作での動きは同一方向。
骨盤が回転する→肩が遅れてくる→肘やボールを持った手が遅れてくるだけ。
瞬間の捻りではボールは投げられないし、捻りのイメージではパフォーマンスは下がる。

伸張反射を使うといった話もよく出てくるが、一般的にはそのために無理にそれを作ろうとするが、作ろうとするとどこかだけを強調した動きになってしまう。目一杯の動きでは加速は生まれない。
そうではなく結果として使えているというような教え方をする。

・投げ方

投げる動作の基本は立つ→軸足でプレートを押して踏み込み脚に乗る→正面を向く→体を倒す。

指導している投手が投げていく時に腰が後ろに残ってしまい、ボールが高めに抜けてしまうことが多いというのが課題でした。

立ったときは脚を伸ばさず、軽く曲げる。
脚が完全に伸びているとプレートを押せないから。
プレートを押す時は内腿、足の内側を使う。
前方へ移動して踏み込んだ脚に乗る時に後ろの脚が残らないよう体と一緒に前方へいく。
踏み込む脚は踵の延長線上に。
つま先は少し内を向くことで体幹が回転していく時に膝が割れなくなる。

1つ1つができれば、あとはボールをどれくらいの距離、どれくらいの勢いで投げようと思うかで踏み出す勢い、幅が自然と決まってくる。

テイクバックは中間位で動かす。
肘を上げていく時に緊張しない方向から楽に上がる高さまで上げる。
そうすると自然に肘は曲がり上腕は内旋し、前腕は回内になる。
次に前腕を上げていくと肘は前に出て手のひらは下を向く。

リリースに向けては前腕が回内していく。
ボールを離す時にはゼロポジションからボールを押すと腕は対角方向に巻き込むようになる。

1つ1つができてくればテイクバックで自然と肘は上がるし、そうして投げられたボールはアウトローにしかいかない。

スピードのあるボールが投げられないケースではリリースのところで腕の振りの速さが見られない。
腕を速く振ろうとしても速くならない。
前腕や手首でもない、ポイントは一番末梢の指を加速させること。

コントロールが乱れるのは踏み込んだ足とリリースポイントのどちらかに問題があることが多い。
高めに抜けるのはリリースの時に指がボールの下を滑っているから。

・バッティング

基本的な動作はスローイングと同じ。
構える時のグリップの高さ、バットの位置などはまずは本人にとって楽な高さ、位置でやらせる。楽ということはスタートが切りやすいから楽に振れるはず。構えが大切。相手に合ったものを見つけることも指導者の役割。
基本的な動きができてから変えればいい。
よく言われる後ろを軸にして回転するなどは応用編。
基本ができていない人に応用編を指導してうまくいくはずがない。

バットのヘッドを加速させるためには重力加速度を利用する。
打ちにいく際に腕の力を抜く、膝を抜くことをきっかけにする。あとはバットの軌道が適切かどうかを見定める必要がある。

・からだを緩める

今回は肘、膝を緩めるアプローチを教わった。

肘は上腕骨と尺骨をズラした状態で肘の曲げ伸ばしを行っていくと腕の緊張が緩み、肩の緊張も緩んだ。前腕を回内、回外をすれば前腕を緩めることができる。

膝は大腿骨と脛骨をズラして膝の曲げ伸ばしを行うことで脚の緊張が緩んだ。

肘、膝という中間の位置にある関節の動きを良くすることが上肢、下肢全体を緩めることにも有効。

・立ち上がり動作

立ち上がり動作で使う筋肉を見直してみた。
立ち上がる時には股関節→膝の順に伸ばしていくがそうなると2つの意識をすることになるのでスムーズに立ち上がるのが難しくなる。
膝を伸ばす筋肉というと大腿四頭筋というのが一般的だが、それは大腿骨が固定された状態で脛骨を持ってくるという時の話。
足を固定された状態で大腿四頭筋が一番使われるのは伸張性収縮である膝を曲げる動作。
膝を伸ばす時にはハムストリングスが一番使われるということになる。
ハムストリングスは股関節を伸ばす動きでも働くのでハムストリングスを使えば1つの意識でスムーズに立ち上がれるようになる。

中間位でハムストリングスを使った立ち上がりの感覚がわかってくると足趾の屈曲も自然に起きてくる。
すると体は自然に前方へ移動し歩き出すようになる。
スムーズな歩きに繋げる立ち上がりができるようになる。

その他にも舌を動かすことで歩く時に左右にブレてしまう癖の修正できたり、耳の刺激と合わせることで肩の動きが良くなるなどの発見もあった。
からだの筋肉は全て動かしておくことの大切さを感じました。