岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

筋力が弱いから長く歩くと疲れてしまう?

健康を維持するため、いつも良いコンディションで過ごすために毎日歩くことは大切なことですが、多くの人は一生懸命歩こうとするために長く歩くと疲れてしまいます。

長く歩くことで持久力もそれなりに向上させることも期待できますが、疲れてしまっていては持久力が上がるどころか筋肉が硬くなり、身体が重く感じられて動くのが億劫になったり、脚の筋肉の使い過ぎで膝が痛くなってしまいます。

長い時間歩き続けるとふくらはぎが疲れて翌日は湿布を貼らないといけないくらい脚が痛くなるという相談を受けました。

普段どのように歩いているのか伺ってみると、 ・踵から着地して、つま先で地面をしっかり蹴る ・お腹を凹ませて背筋を伸ばす ・肘を90度に曲げて肩甲骨を寄せ、肘を後ろに引くように振る ということを意識しているそうです。

筋肉を触ってみても肩や首筋、腰、太ももの前、ふくらはぎの筋肉は硬くなっていて、意識している割にお腹の筋肉はたるんでしまっている感じでした。 臀筋やハムストリングス、内ももの筋肉もたるんでしまっていました。

まずは硬くなっている筋肉、たるんでしまっている筋肉を緩めるためにトレーニングで関節をしっかり動かしていきました。 関節がスムーズに動くようになると縮んで硬くなっている筋肉も伸びて硬くなっている筋肉も弾力のある柔らかい筋肉になりました。 姿勢や身体のバランスが整ったところで歩き方を修正していきました。

今回は“健康のために歩く”ということが目的だったので肩や太ももの前、ふくらはぎは疲れないが腹筋やお尻といった筋肉はしっかり使えるような歩き方を練習していきました。

修正したのは、 ・重心をどこに置くか、その重心を前に移動させて身体を前に進めていく ・身体の動きに合った腕の振り方 といったところだけです。

人間は1度に意識できることは“1つ”だけです。 「~をこうする」とか「~はここから」といったことは意識することが増えるので基本的には難しい動作になってしまい、余計な力が入りやすくなります。

ですから、できるだけ注意するポイントも少なくする必要があります。 これだけ意識するだけで簡単に歩き方が良くなりました。

姿勢を作ろうとしなくても背筋は自然と伸び、脚は地面にフラットに着地するのでふくらはぎや太ももの前に大きな負担をかけることもありません。 ブレーキをかける動作がないのでどんどん前に進みます。 腕も自然な動きで振っていけるので腕や肩に余計な緊張もなく柔らかいままです。 楽に振っているので肩甲骨も自然に動きます。

先日さっそく歩いてみたそうですが、ふくらはぎが疲れることもなく湿布を貼る必要もなくなったと喜んでいました。

何かができないと筋力を強化して長くできるようにしようとしますが、一般の方にとって筋力を強化して長くできる持久力を伸ばすことと、力に頼らないで楽にスムーズに歩くようにするのとどちらが辛さがなく、しかも即効性があるのかを考えてみれば必ずしも筋力だけが長く歩くための必要条件ではないと思います。