岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

肋骨の硬さが腰痛を引き起こす?

私は身体の調整をする際に「身体は繋がっている」という視点を持って施術しています。 ですから腰痛を訴えてこられても全身の筋肉の状態、骨や関節の動きなどをチェックします。

そんな中見える視点として今回は腰痛と肋骨の繋がりについてお伝えしようと思います。 一見、腰痛に肋骨は関係なさそうに見えますが、繋がりがあるんです。

体幹には肋骨があり、心臓や肺はこの肋骨によって包まれて守られています。 そして肋骨は内臓を保護する役目だけではなく動く骨でもあります。

それは呼吸をするときです。 吸ったり、吐いたりする呼吸に合わせて 肋骨も動きます。

また、肋骨は胸椎という背骨の部分に付いていて、背伸びしたりして背中を伸ばす時に背骨(胸椎)と一緒に肋骨も動きます。

デスクワークをしているという人から腰の痛みの相談を受けました。 一番辛い部分が腰のようでしたが、体の状態をチェックしてみると首や背中の筋肉も固まっていました。 何時間パソコン作業を行っていたのかを伺ってみると3時間以上、休憩を挟むことなくずっと同じ姿勢で作業していたそうです。 呼吸について伺ってみるとしていることも忘れて作業に没頭していたそうです。

長時間のパソコン作業を行っているとこういったケースが多いのですが、作業に没頭している時は息を潜めて行うことが多く、呼吸が浅くなっています。 肋骨の動きもないために背中の筋肉はガチガチに硬くなってしまいます。

試しに深呼吸を行っていただきましたが、やはり浅い呼吸しかできませんでした。 しっかり息を吸おうとしているようでしたが胸や肋骨に動きは見られません。 吐く局面でも少し吐いただけで目一杯吐いているような感じでした。

身体の調整はバランスディスクを使って骨盤を調整して坐骨に均等に体重をかけて座れるようにするところからスタートし、それから肋骨周囲の筋肉を緩めていきました。

皮膚の動きをチェックしてみても突っ張っているような感覚がありましたので皮膚の誘導に呼吸を組み合わせて突っ張っている皮膚の動きの硬さを改善していきました。 そして皮膚が動かしやすくなったところでその動きを利用して左右に倒したり、回転させたりいろいろな方向に肋骨を動かしていきました。

小さな動きから繰り返していくと徐々に肋骨の動きも出てきて、しっかりと動けるようになると体幹の筋肉の緊張も解れて柔らかい体幹が出来上がりました。

体を調整した後に改めて呼吸をしてみてもらうと先ほどよりもしっかり息を吐き出せるようになっていましたし、息を吸う時に胸や肋骨が膨らむ動きが見られるようになりました。 腰の状態を伺ってみても突っ張った感じも軽くなり、体が動かしやすくなったようです。

腰も背中も体の背部の一部です。 そのうちのどちらかでも硬い部分があれば腰痛が起こる可能性はありますし、一部分の筋肉を解しても問題の解決にはなりません。 体は繋がっているということを忘れてはいけません。