岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

マラソンをすると膝が痛くなるのは仕方ない?

某テレビ局のチャリティー番組の100kmマラソンは今年も膝の痛みに耐えながら最後は歩くようなスピードで時間ギリギリにゴール。そして感動のフィナーレという展開。

一応トレーナーという人が指導しているわけですが、毎年同じように膝の激痛に耐えながら脚を引きずるように走っているというのはきちんと指導しているのかと疑問を感じてしまいますね。

走る=膝に大きな負担をかけるというイメージが強いですが、走るから膝が痛くなるというよりも膝が痛くなるような走り方を長時間続ければ膝は痛くなりますよってことです。

指導する側としては膝を痛めることなくゴールさせてあげることが大切です。
運動経験のある・なしに関係なく、きちんと「走り方」を教えてあげれば膝を痛めないで走ることもできます。

一般的な長距離走の走り方というとストライドを大きくして弾むと着地の大きな衝撃が膝に大きな負担をかけるから小さな歩幅で脚の回転を速くして走るピッチ走法は脚への負担が少ないと腰を落として脚を一生懸命前に出して走るような走り方をしますが、脚を前に出せば脚がつっかえ棒になってしまうのでブレーキをかけながら走っているのと同じですからスムーズに前に進むことはできませんし、つっかえ棒になっている前足を乗り越えるのに太ももの筋肉の余計な力を使わないといけません。

また、脚を前に出せば踵から着地するようになりますが着地の時の体重の3〜5倍という衝撃がふくらはぎ、太ももの前の筋肉、膝にかかります。
弾まないから膝への負担が少なそうなイメージですが狭い歩幅で脚を使うような走り方で何時間も走れば膝が痛くなるのは自然なことです。

走ったことがないという人に走り方を指導していますが、きちんと走り方を教えてあげると走っても膝が痛くなるということはありません。
そういう走り方で練習していくと体力も自然に伸びてくるし、以前よりもランニングスピードが上がってきたという人もいます。

走るときにアドバイスすることというと、
・腰を落とさないように重心を胸や頭など高い位置に持ってくる
・その重心を前に進めていくイメージで脚を一生懸命使わない
・着地は足裏全体でフラットに行い、自然に生まれる弾みを利用する
・腕振りは腰の位置でやらないで体の近くに置いてリズム取りに使う
といったことです。

また、フルマラソンを初めて走る人がゴールに到着するために、ずっと走り続けないで前半の余裕のあるうちから歩いて脚の筋肉を休める時間を作るようにアドバイスをします。
実際にそれでフルマラソン初挑戦の人でも無事ゴールすることができました。
ラソンでは心臓が疲れて走れなくなるのではなく脚の筋肉が疲労して脚が出なくなります。
疲労が限界に達して動かなくなってしまうとまた動かすようにするには時間が必要になってしまいますから、こういう作戦を立てて臨むことも大切です。

長距離を走るにしても体幹レーニングとか長距離の走り込みよりもランニングフォームという基本をもっと大切にしてもらいたいものです。