岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

自律神経失調症を改善するためにどんな運動が良いのか

最近増えてきているのがストレスによる自律神経の乱れが原因の様々な不調に関する相談です。 その中には自律神経失調症の相談もあります。 自律神経失調症は自律神経のバランスが乱れたために起こるさまざまな症状の総称です。

自律神経は全身の器官をコントロールしているため、そのバランスが崩れてしまうと様々な症状が現れます。 疲れやすい、めまい、ふらつき、のぼせ、冷え、頭痛、耳鳴り、動悸、関節の痛み、便秘、下痢、生理不順、口や喉の不快感、頻尿、残尿感、発汗、肩凝りなど。 複数の症状が別々に現れることもあれば、同時に3つ、4つの症状が重なることもあります。 イライラや不安、不眠、記憶力や集中力の低下、感情の起伏が激しくなるといったものもあります。

医学的に正式な疾患名ではないようで、検査を行っても体に異常が発見されない場合などに暫定的な「診断名」として用いられることがあるそうです。 自律神経失調症は、検査や問診の結果、他の疾患ではない場合に初めて診断されるのでまずは病院を受診し、症状の原因を特定することが重要です。 身体症状に対しては、対処療法として症状に応じた内服薬などが用いられることがあります。 しかし、対処療法を行っても症状が改善しない場合や、原因がなかなか見つからない場合には、ストレスや生活習慣、精神疾患などが影響している可能性があるので生活習慣を見直す必要もあるようです。

相談に来られる方は病院で診察を受け薬を飲んでいて、薬が効いている時は調子が良いが薬の効力が切れるとまた悪い状態を繰り返してしまうというものです。 運動も良いと本などに書かれているので相談に来られるということが多いのですが、運動で自律神経失調症を治すことはできません。 できることは「本来の良い状態を取り戻す」、「自律神経のバランスを整える」ことだけです。 そのための運動は体を鍛える、強くするということよりも「身体をゆるめる」、「リラックスさせる」ことが目的となってきます。 ストレスがかかると交感神経が優位になります。 交感神経が優位になると“緊張”します。 ほとんどの人は筋肉も硬くなってしまっています。

なので行う運動はあまりきちっとやることを意識するのではなく楽に、気持ち良く手脚などを動かすことです。 リズム運動はこのような緊張が強い人でもリラックスしやすい、体も動きもやりやすくなるように感じます。 肩を上下させたり、腕を振り子のように前後にブラブラしてみたり筋トレのエクササイズというよりも体操のような運動です。 さらに呼吸運動を入れてみたり、呼吸に合わせて動かしてみたりするようなこともしてみました。

こういった運動を定期的に行った結果、冷えや頭痛といった身体的な症状の改善、以前より積極的にいろいろなことに取り組めるようになってきたなど精神的な面でも変化が見られました。

姿勢の崩れを直すことも自律神経のバランスを整えるのに効果的です。 姿勢の崩れにセロトニンという脳内の神経伝達物質が関係しているとも考えられています。 セロトニンには心身をコントロールする役目と自律神経をコントロールする働きがあります。 セロトニン神経の働きの1つに“良い姿勢を維持する”というものがあります。 セロトニン神経は抗重力筋に繋がる運動神経と繋がって刺激を与えています。 抗重力筋は重力に抗して姿勢を保持するために働く筋肉です。 そういったことからもセロトニン神経が弱まると抗重力筋もきちんと機能しなくなり姿勢を維持するのが辛くなってしまいます。 逆に言えば本来の自然な姿勢を取り戻せばセロトニンは活性化し、元気が戻ってきてストレスにも強くなるということです。

レーニングを受けている人は皆さん姿勢の崩れが直り、リラックスして立てるようになっています。 姿勢を整えることは体を構成する細胞を活性化することにも繋がっています。

外出自粛で家にずっといる時間が長くなってストレスが溜まってイライラしやすくなってきた、身体に様々な不調が起きているという話も聞こえてきます。 いろいろなエクササイズの動画や情報は簡単に手に入りますが、本当に今の自分に必要なもの、適切な運動というものがはっきりわからないという人にはこういった考え方が参考になると思います。