岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#175 身体を整えるトレーニングについて学んできました 27

普段指導している中で思ったように緊張が緩まない、崩れをきちんと戻せないといったケースがあったので緊張をきちんと緩めて整えていくための考え方、アプローチについて学びました。

・大事なのは肩甲帯のバランス

肩が痛い、腰が痛いなどの不調を抱えている人のほとんどは体幹の捻じれや歪み、傾きなどの崩れが見られますが、腕が捻じれている、肩甲骨が動かないなど肩甲帯のバランスが崩れてしまっています。
体幹を整える上でも肩甲帯のバランスを整えることが大事になってきます。

肩甲骨の動きの中で大事なのが挙上です。
内・外転や上方・下方回旋で働く筋肉はそれほど多くありませんがき挙上では多くの筋肉が働きます。
肩甲骨が動かないから筋肉も動かないために硬くなり、萎縮する。
伸筋は速筋線維が多いので伸筋が萎縮すると屈筋優位になってしまう。
それが猫背などの体幹の崩れにも繋がってきます。肩甲骨を上下に動かすには肩だけでなく腕を動かすことも重要です。
肩甲骨が動けば上肢も体幹も動くようになります。

肩甲骨が挙上するためには肩甲挙筋、僧帽筋、前鋸筋の3つが常に働く状態であることが大事です。
それ以外にも棘上筋や小胸筋を緩めておくと肩甲骨の挙上をする前に緩めておくとやりやすくなります。
きちんと緩んだのか結果を確かめるには前腕を触ってみることです。
肩甲帯が整えば前腕もリラックスします。

・動かしにくい時はいろいろなところからアプローチしてみる

肩甲骨は肩甲骨だけターゲットにしても動きません。
腕との絡みなどいろいろな要素があります。肘の曲げ伸ばしがスムーズにできないケースも多く見られます。
肘がスムーズに動かせない原因は前腕なのか肘なのか肩甲上腕関節なのかいろいろ考えられます。
尺骨と上腕骨の滑り、橈骨と上腕骨の滑り、前腕の回内・回外での橈骨の滑り、三頭筋の腱を刺激しながらの軽い肘の伸ばしの動きなどで肘の曲げ伸ばしがスムーズになり、肩甲骨の挙上がやりやすくなります。

動かしにくい時はどこかからアプローチするという発想をする必要はなく、いろいろやってみる。
硬くなっている筋肉を解すのに筋肉にアプローチするという方法もありますが、関節を動かしてあければ筋肉も動くという発想を使えばターゲットを関節にしても筋肉を緩めることはできます。
気になるところを放っておいて全く違うところからアプローチするという方法も考えられます。皮膚、筋膜、筋肉、関節、神経、循環など全てを見るようにする。
全部が良くなれば結果的に問題のある点も良くなるはず。 

・しゃがむ、立つ動作

しゃがむ、立つ動作がスムーズにできれば立ち方が良くなるだけでなく歩きもスムーズになりますが適切に行うのが難しい動きです。

問題としては腓骨がきちんと動いていなかったり距骨がきちんと嵌っていないことが考えられます。動くようにしたりきちんと噛み合わせることで足首の動きが良くなりしゃがむ、立つ動作がやりやすくなります。

もう1つの問題は下肢の関節運動のイメージの勘違い。
足首の背屈は下腿を固定した状態で行いますが、立った状態では足が固定されるので背屈はできません。脛骨が前傾します。
すると膝では大腿骨は後方へ滑り、股関節では寛骨が回転します。
その動きを誘導して相手にきちんと理解させることでスムーズにできるようになります。

うまくいかないケースを思い出してみても肩甲骨の動きが不十分であったり、前腕の緊張が残っているなどやったことの結果は出ていました。
今回教わったアプローチは今うまくいっていないケースでも良い結果が見られそうな感じがするものばかりでした。
さっそく指導の中でトライして結果を見てみたいと思います。