岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

#179 筋力の高め方について学んできました

今回のテーマは「筋力の高め方 考え方と指導法」でした。

・筋肉を良い状態にする

一般的な筋肥大のためのトレーニングの考え方は1RMの70%の負荷で10回×3セットですが、このやり方が本当に70%1RMの負荷がきちんとかかっているかどうか怪しくなってきます。
刺激はどれくらいの負荷をかけるかではなく、どれくらい速筋線維が使われたかで考えてみると時間という発想も出てきます。

目的に対して最良のやり方を考えることが重要です。

アスリートは別として、普通の人にとって必要最低限の筋力は重力に抗して楽に立てる、歩ける、手脚を動かせる筋力です。

その目的を叶えるのに大きな筋肉、筋力は必要ありません。その人がもっている筋力をきちんと発揮することです。

立てない、歩けないという人が多いですが、筋力が弱いからできないのではなく、立たない、歩かない、体を動かさないから本来動くはずの筋肉が動かなくなってしまっているだけです。
筋肉が動かないから関節も動かない、酸素も十分行き渡らない、身体の機能が正常に働くなくなり免疫機能も低下してしまうのです。

そうなるとまずは筋肉が動ける状態にすること、筋肉を良い状態にすることが一般の人に必要な筋力を高める方法となります。

筋肉を良い状態にするための方法には腱を刺激する、筋膜を刺激する、神経を刺激する、いろいろありますが筋肉は膨らんで弾力性のあるものになり、関節の動きも良くなりますし、力の発揮も良くなります。

・対策をどう考えるか

全身の筋肉が動く状態になっていない、ノーマルな状態から崩れることが身体の不調に繋がるということがわかってきてからはどんな不調に対しても問題のある部分だけでなく全身を見るようになり、それが良い結果に繋がってきました。
さらにレベルアップするにはそこからもう1つ深く原因を追求していくことが求められます。 

頭、上肢、肩甲帯、体幹、下肢は中間位か?
中間位でないことがその部分の問題に影響していないか?
下肢が中間位でないのであれば股関節、大腿部、膝、下腿、足首、足部、足趾の状態はどうか?
といったところまでチェックしてみるとそれまで自分が見えていなかった問題の原因となる要素が見つかり問題解決の方策が出てきます。

・道具の使い方、刺激の仕方を工夫する

今回カッサを使ったアプローチ、関節の微かな調整の目的でドロップボードを使った身体調整のアプローチについて教わりました。

カッサを使うと短時間で緊張が緩むので日頃の指導の中でも活用していますが、身体を緩める、快の刺激を与えるためにツールをそのまま使うのか?不快感がないようにカスタマイズするのか?そういったことも考えなくてはいけません。
実際、ちょっとした違いで緩み具合が変わります。

摩り方もただ漫然とさするのではなく、摩り方を変えることで刺激が変わり、緩み方にも違いが出ます。

ドロップボードもただ使うのではなく、自分が関節をどうしたいのかイメージをして使うようにするだけでも結果は全く違います。

それ以外には、首の調整としてツボを刺激した状態で首を動かしたり、下顎を動かしたり、呼吸をしたりすると筋肉の緊張が緩んで動きが良くなりました。
さらに腕を一緒に動かすと肩の動きも良くなり上半身が緩んで整いました。
ツボは押さえていないとすぐに戻ってしまいますが、ツボを刺激するものをそこに貼っておくとずっと良い状態が続きます。
これだと細かなテクニックも必要ないので良い状態を維持するのに非常に良いものだと感じました。

・立てるようになるにはまずしゃがむこと

立てない、歩けないという人は多いが立てない人に立たせようとすることは難しいことです。
どうすれば立てるようになるかを段階的に考える必要があります。
それをプランニングするのが指導者の仕事です。

立つための第一条件、それはしゃがむことです。
しゃがみこんでリバウンドを繰り返すと臀部、大腿部、下腿が刺激されます。
アップダウンを高くしていけば徐々に立ち上がれてきます。
それを毎日、何ヶ月も、何年もトライすることです。
やっていれば変わるはずで、変わらないということはやっていないだけのことです。

しゃがめるようにするために指導者がやらないといけないことはしゃがめるようになるための条件を考えることです。

壁にもたれる、前で何かを持ってやる、ヒールの高さはどれくらいでやるか、リバウンドができる条件などを考える必要があります。

基準は快であることです。
その人にはいくつの段階、どれくらいの期間が必要かを考えます。
微妙に変化をつけながら進歩しないといけません。

・自分が認識できていないことは他人に認識させられない

中間位でしゃがむ動作がスムーズにできないケースがありました。
その原因は自分の認識のズレでした。

足首を緩めた時の脛骨が滑る感覚が間違っているため膝、股関節も一個一個が単発で動いているような感じになりお尻が重力でスムーズに沈む感じがありませんでした。

脛骨が滑る感覚がわかると膝では大腿骨が滑り、股関節では骨盤が滑りお尻が自然に沈みました。
中間位でしゃがめるようになるとリバウンドしながらタイミングをきちんと合わせればちゃんと立ち上がれました。

足首を緩める、脛骨が前方へ滑ると言うのは簡単ですが、実際に自分で実践、体験を積み重ねてちょっとした動きでも自分の関節がどうなっているかを感じる体にしないと他人にきちんと認識させることはできないと痛感しました。

・姿勢を保持するための腹筋、背筋

姿勢を保持するための腹筋、背筋の強さを養うために腹筋を収縮させるというのは目的にはありません。

立つ、座った状態でカッサで腹筋と背筋を活性化するために神経を刺激すると腹筋、背筋の状態も変わり、姿勢も楽に保持できるようになりました。

明日の指導からさっそく使えるものをたくさん教わることができ、非常に濃い時間になりました。