岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

5kmのランニングのタイムを縮めるにはどんなトレーニングをすればいい?

先月岡山マラソンが開催されましたが、マラソン大会に出場するのをきっかけにランニングを始めるという人からのランニング指導の依頼も増えています。 先日、「マラソン大会の5kmに参加するのでタイムを速くしたいが、どういったトレーニングをしたら良いか?」という相談が来ました。

ラソン大会もフルマラソンだけでなく5km、10kmといった距離もあり、まずは短い距離から始めて、完走できたら少しずつ長い距離に挑戦するという人も多いようです。

長距離というと多くの人が「体力(持久力)」が重要だと考えてとにかく長い時間、長い距離をとにかく走り込むという練習をします。

しかし、ゆっくり長い時間を走ったところで速く走れるようになることはありません。 ゆっくり走る練習をしたのですから・・・

タイムを良くしたければやはり「速く走れるようにすること」です。 速く走れるようになるために必要なことというと「筋トレをして体幹や下半身を鍛える」と思われがちですが、残念ながら筋トレでいくら体幹や下半身を鍛えても速く走れるようにはなりません。

体幹や下半身を鍛えるトレーニングをいくらしてもそのトレーニングで出す力を伸びますが、走ることには全く無関係です。 それに筋トレをして筋肉を鍛えたところで3ヶ月やっても筋力は少し伸びる程度です。 劇的な変化はありません。 速く走るためという目的を考えた時に筋トレは効率が悪いということです。

速く走れるようになるにはまずは「走り方」です。 長距離を走った時にまず疲れるのは、心臓よりも脚の筋肉です。 脚の筋肉を動かすエネルギーが切れてしまうと体は元気でも脚を動かすことはできません。 いくら体力があっても脚の筋肉を余計に使うような走りではタイムが良くなることはないということです。

相談に来る人に多いのが、 ・腰が落ちてしまい、歩幅は狭いピッチ走法 ・踵から着地してつま先で地面を蹴っている ・腕は肘を90度に曲げて後ろに引く といった走り方は太ももやふくらはぎが疲れやすく、肩こりが起こりやすくなります。

練習内容も長い距離を走るだけで速く走る練習は全くやったことがないという人がほとんどです。

こういう走り方で練習をしている人は速い走りの動きを忘れてしまうためにいつもの走りの動きとの差がないのでスピードの余裕がありません。 だからすぐに筋肉が疲労してしまいます。

それを改善するためには今より速く脚を動かす感覚を経験することです。 例えばランニングマシンで速いスピードで走る。ランニングマシンの良いところはスピードをそれなりに上げられることです。 いつもの自分のスピードよりも速くしていくと踵から着地してつま先で蹴るなんて余裕はありません。 接地時間はどんどん短くなり、どんどんお尻を叩くくらい脚を巻き上げるようになります。 すると脚の回転が自然と速くなります。

速い動きの感覚を体験した後にいつも自分が走っているスピードに落として走ってみるとランニングフォームに余裕が出てきてゆっくり走っているような感覚になります。 しかし、実際にはスピードは出ています。 そして余裕を持って走れるので疲れも感じません。 腕振りでリズムをとるような走りに修正するとさらに気持ち良く走れるようになりました。

あとは、「1歩のストライドを1cmでも伸ばすこと」です。 スクワットやデッドリフト、ベンチプレスがどれくらい挙がればランニングスピードがどれくらい速くなるという公式はありませんが、ランニングスピードはピッチ×ストライドによって決まります。 マラソンのピッチはだいたい1秒間に3歩くらいです。 トップレベルの選手でも1秒間に3.3~3.4歩くらいです。 ピッチはそのままでいまよりランニングスピードをアップするにはストライドを伸ばすしかありません。 市民ランナーのほとんどは長い距離を走り込んだりすることが多く、こういった練習やトレーニングをする人はまずいませんが、トップスピードが挙がればそれより長い距離を走る時に余裕が出てきます。 エネルギー消費も少なく済むので最後までスピードも落ちなくなります。

一般の方の場合アスリートと違ってどれだけ走り込んだかは速く走れるようにはなるための有効な方法にはなりません。