普通のことがきちんとできるようになることが腰痛、ひざ痛を根本から改善するということ

腰痛、ひざ痛で相談に来られる方のほとんどは病院の検査では骨などの組織に異常が見られないのに痛い、安静にしている時には痛みはないのに何かをすると痛みが起きるというものです。

そうなると何かをした時に痛みを気にすることなくできるようになる、一般の方の場合であれば立つ・歩く・イスでのしゃがむ、立つ・階段の昇り降りといった日常的に行う普通のことがきちんとできるようになることが痛みが改善されたということになります。

痛みを改善するためのトレーニングというとすぐに思い浮かぶのは筋トレですが、筋肉が大きくなる・筋力がアップすれば立ち姿勢が良くなる、歩く、しゃがむ・立つ、階段の昇り降りといった動作がスムーズになるというわけではありません。

姿勢は全体の筋肉の緊張度のバランスです。 腰痛やひざ痛が起きる方の姿勢は猫背気味であったり体が捻じれていたり崩れてしまっています。 筋肉をチェックしてみても緊張で硬くなってしまっています。

そんな状態の筋肉に負荷をかけても筋肉が膨らむような結果は期待できませんし、実際やってみてもそんなことにはなりません。 硬くなっている筋肉にできることは“ゆるめる”ことだけです。 筋肉の緊張を解くと筋肉の膨らみ、弾力性が戻ってきます。 そうして全身の筋肉をゆるめてバランスを取ると猫背や体の捻じれも直って本来の自然な立ち方、「骨で立つ」感覚が戻ってきます。 それだけでもずいぶん腰や膝の痛みも軽減、改善されます。

歩く、しゃがむ・立つ、階段の昇り降りといった動作は実際にその動作を修正する方が早いし、効果もすぐに現れます。

先日、ギックリ腰で立てなくなったという方が痛みは治ったものの、歩いたりイスのしゃがむ・立つ動作で腰に痛みを感じるということで相談に来られました。

体は捻じれていて腰の筋肉はかなり緊張で硬くなっていました。 それ以外にも肩や背中、お尻や太ももといった部分にも緊張が見られ、全身的に崩れていました。

そこでまずは全身の筋肉の緊張をゆるめてみると立つ・座っていることがかなり楽になりました。 やったことは、 ・肩甲骨が十分に動くようにする ・骨盤の傾きや捻じれを直す ・脚の捻じれを直す といったことですが、全身の筋肉の緊張がゆるめば姿勢は戻ります。

それから動作の修正を行いましたが、主に動作の手順や体の使い方といったところです。 立ち姿勢が良くなるだけでもかなり動作は楽になるので動作の修正はほんのわずかだけです。

何をやっても痛みを感じない、腰が痛かったことを忘れてしまえば日常でも問題なく過ごせるようになります。 普通のことがきちんとできるようになるということはシンプルですがとても重要なことです。