岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

ストレッチや筋トレをやっているのに走った時の腰痛が治らない。改善するにはどうすればいい?

今回はランナーからの腰痛の相談。
走っている時に腰に痛みを感じたため腰痛改善のためストレッチングや筋トレをしてみたが走った時の腰の痛みが治らないとのこと。
ちなみに何もしていない時には腰に痛みはない、骨などには異常はないとのこと。

立ち姿勢を見てみると、
・首が前に倒れ、頭が前に出ている
・肩を後ろに引いて腕が体の横にある
・猫背
・反り腰
・左右の肩、腰の高さが違う(体幹の捻じれ)
・O脚気
・脚が曲がっていてきちんと伸ばせない
・扁平足
・足の指が曲がっている
などの姿勢の崩れが見られました。

筋肉の状態をチェックしてみても首、肩、腕、胸、背中、腰、太ももの前や外側、脛、ふくらはぎが緊張して硬くなっていて、お尻や太ももの裏側の筋肉は萎んで硬くなっていました。
腰の痛みは捻じれが起きている部分でした。
それ以外に首こり、肩こりでも悩んでいるようでした。

立ち姿勢から大体の走り方の想像はできましたが、実際に走ってみてもらうと、
・胸を張って背筋を伸ばしている(上体が後傾)
・肘を90°に曲げて肘を引くように腕を振っている
・肩が左右に振れる(体幹が捻じれる)
・脚を前に出して踵から接地している
ストライドが小さく、ちょこちょこ脚を動かしている
・接地音が左右で違い、必ず同じ方だけ音が大きい
といった感じでした。

今回の痛みの原因は走り方でした。
上体が後ろに倒れ、からだを捻じりながら走っているわけですから腰が痛くなっても仕方ありません。
いくら硬くなった筋肉を柔らかくするようなことをしたり筋肉を鍛えても問題は走り方ですから腰痛改善にはほとんど効果はありません。

走り方を直すにはまずは立ち方を直すことからです。
全身の筋肉の緊張をゆるめて頭の位置、肩甲帯(鎖骨、肩甲骨、上腕骨)のバランスを整えて体幹の傾きや捻じれを直すとそれを支えている脚の捻じれなどの崩れも直ります。
きちんと戻らない場合は足部や足の指を調整して足のアーチを戻したり足の指をきちんと伸ばすと脛やふくらはぎ、太もも、お尻の緊張がゆるみ、下肢のバランスも整います。

次に歩き方。
走り方に悪い人に歩き方が良い人はいません。
基本的な動かし方は同じですからまずは歩いて腕の振り、脚の動かし方を修正するとスムーズに走りに移行できます。

腕を前に振るように直すと肩を振る癖や上体が後ろに倒れることもなくなりました。
脚も後ろに動かすように変えることで推進力が生まれ、からだが前に進んでいく感じが見られました。

走る動作に移行する際には手の位置を変えて胸の前に抱え込むようにして、肘を前、脚は後方へといった感じで動かして歩く→ジョギングに切り替える練習でスムーズに切り替えられるようになるとスムーズな走りになり、弾み感も生まれました。
ちょこちょこ走りも直ってストライドが広がりランニングスピードも上がりましたが、息が上がることもなく気持ち良く走れるようになりました。

スムーズに走れるようになると腰の痛みもなくなりましたし、太ももの前や外、脛、ふくらはぎといった下肢の筋肉が張って硬くなることもありませんでしたし、お尻の筋肉は膨らんで弾力のある筋肉になりました。

からだの使い方は筋肉の状態や体型に出てきます。
筋肉が硬い、スタイルが崩れているという場合は走り方を見直してみることです。