岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

デッドリフトをすると腰が痛くなるのは腹筋が弱いから?筋肉が硬いから?

デッドリフトをすると腰が痛くなったり翌日に腰に強い筋肉痛が出るという相談は多い。 原因については腹筋が弱い、太ももの裏が硬いからなどいろいろなことが言われるが、デッドリフトをすると腰が痛くなる、筋肉痛が出るのはそうなるようにやっている、やり方に問題があるから。

まずはそもそも身体のバランスが崩れている、歪みや捻じれ、傾きが起きている状態でやれば腰が痛くなるのは仕方ない。 そういった場合は身体のバランスを整えてからデッドリフトをすれば問題なくできるようになるはずです。

次に多いのがやり方の問題。 これは1つ1つ見直すことが必要。

まずは構え。構えた時に腰を反らせ過ぎていないか。 腰に大きなストレスがかかるような構えから重りを持ち上げれば腹筋が使われるどころか腰にさらに大きなストレスがかかると考えられます。 それほど大きな重りを付けているわけでもないのに腰を守るためにベルトを付けている人もいますが、ベルトを付ける前に構えた姿勢を見直してみる必要があると思います。

女性でスタイルを良くしたい、ウエイトを使ったトレーニングをしたいという人には全身をバランス良く刺激する目的で重りを楽に持ち上げるようなデッドリフトもやってもらいます。 60代、70代の年配の方でも適切なフォームで行えば30kg、40kgくらいの重さでもベルトを巻かなくても腰を気にすることなく持ち上げることができています。

重りを楽に持ち上げるそのやり方は、

体幹は筒状を保つ

2237112_s 無理に背筋を伸ばしたりアーチを作る必要はありません。 画像のように体幹のどこかだけに強い緊張が出ないようリラックスして体幹は筒状を維持するだけで十分です。

・スタートは全身を均等に緊張させた状態に

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バーを握った後は、お尻の高さを調整して太ももの前後の筋肉が均等に緊張した状態する位置を見つける。 次に顔は前を向き、腹筋・背筋の均等な緊張のバランスの位置に体幹をキープする。

・地面を押した反動を利用して持ち上げる

全身を均等に緊張させたところから足裏全体で地面を押すと反動でバーが地面から浮きます。そしてお尻を上げていき立っていきます。 基本的に重い物を持ち上げる時には腕ではなく脚(お尻)を使います。 腕はバーを握ってぶら下げているようなイメージです。

そうすれば腰に痛みを感じることもありません。 お尻や太ももの裏側の筋肉も働きヒップアップ効果も期待できます。 きちんと立つことで脚のラインも綺麗になります。 体幹と脚を連動させることで腹筋も使われるのでウエストを引き締める効果も期待できます。

・バーを下ろす時は足首からゆるめる

バーを降ろしていく時に膝を伸ばし、お尻を突き出すようなやり方がよく見られますが、このやり方は柔軟性が求められるので体が硬い人にとっては難しいやり方です。 体が硬い人がこういうバーの下ろし方も腰に大きなストレスをかけてしまう原因として考えられます。

2237140_s 体が硬い人は足首をゆるめて、次に膝をゆるめてバーの重さに引っ張られるようなイメージで沈んでスタートの状態に戻っていくことをお勧めします。

このやり方でも徐々に腰や太ももの裏側の柔軟性も高まります。 ヒップアップを目的に行う方もいますが、お尻の筋肉が使われるのは股関節を伸ばす局面です。 しゃがむ場面でそこまでお尻を突き出してやる必要はありません。

・体が硬い人はスタートの位置を高くし、徐々に低くしていく

体が硬い人がバーが床に置かれた状態からスタートするというのは難しいことです。 台を使うなどしてバーベルの高さを調整してちょうど良い高さで行えば良いと思います。 適切な手順、体の使い方でスムーズな動きで繰り返していれば徐々に柔軟性が出てきて楽に床までバーを下ろせるようになっていきます。

ちょっとやり方を変えるだけでデッドリフトに必要な筋力、柔軟性はデッドリフトで高めることができます。