岡山・腰痛、ひざ痛改善パーソナルトレーナーのblog | パーソナルトレーナー 岡田 康志

腰痛、ひざ痛、身体の不調を根本から改善するためのトレーニングの考え方についてご紹介

体調を崩してずっと寝ていたら誰かに手伝ってもらわないと立てなくなってしまった。どうしたらいいですか?

今回は体調を崩してずっと寝ていたら立なくなってしまったという相談。
何かにつかまったり誰かに手伝ってもらえばなんとか立てるが以前のようにスッと立てないことに悩んでいるということでした。

からだの状態をチェックしてみると筋肉が全くなくなってしまった、神経が切れてしまったというような組織の異常はありません。
食事などどうしても立たないといけない時は誰かに手伝ってもらうが、それ以外はずっと寝たまま。

今回の問題はからだのどこかに問題があるのではなく、立とうとしていないことです。

体調を崩して寝ていたというのは仕方ありませんが、体調が戻ってからもずっと立とうとしない、立つことをしていなかったのですから立てなくなるのは当たり前です。

立つために必要な筋肉を付ける、筋力を高めるためのトレーニングは立とうとすることです。
完全に立たなくてもいけないわけではありません。
何かを持ったりサポートを使ってもいいですし、イスやベッドからお尻がホンの少し上がるだけでも十分です。
それを毎日、何度も繰り返していれば筋肉に刺激が与えられ、何週間・何ヶ月・何年と積み重ねていけばお尻の上がる高さも上がってきますし、何かを持たなくても立てるようになります。

今回は立ち上がり方が太ももの筋力に頼った立ち上がり方になっていたのでスムーズに立ち上がるための手順、からだの使い方をアドバイスしました。

掴まれるものに頼りながらですが、立ち上がり方を変えるだけで立つ時の大変さが軽減されたようでした。
疲れては休憩をとりながら何度も繰り返すと徐々にお尻も高く上がるようになりました。
立ち姿勢も来た時と見違えました。
歩いてもからだが前に進んでいてスムーズに見えました。

ずっと寝ていても、何かのサプリメントを飲むだけで立てるようになることはありません。
ちょっとでもいいので立とうとする、トライする、それをどれくらい積み重ねられるかです。

ウォーキングのやり過ぎで膝が痛くなった。ヒアルロン酸注射をしてもらったが治らない。改善するにはどうすればいい?

今回はウォーキングのやり過ぎで膝が痛くなったという相談。
病院で診てもらったところ内側が少し擦り減っているが今すぐ手術しないといけないというわけではないとのこと。
ヒアルロン酸注射を打ってもらったようですが痛みが全然良くならないとのこと。

まず歩き方を見せてもらうと、
・胸を張って背筋を伸ばしている(上体が後傾している)
・腕を後ろに引いている
・肩が左右に振れる(からだが捻じれる)
・脚を前に大きく出して踵から接地している
・痛い方の脚は真っ直ぐ出ない(外側に出る)
・痛く時のリズムの問題(ポイントが痛みのある方にばかりにくる)
といった感じでスムーズに歩けていませんでした。

立ち姿勢を見ても、
・首が前に傾き、頭が前に出ている
・肩を後ろに引いている
・猫背
・反り腰
・左右の肩、腰の高さが違う(体幹の捻じれ)
・O脚(痛みのある方の脚)
・扁平足(痛みのある方の足)
・足の指が曲がっている
など全身のバランスが崩れてしまっていました。

問題の原因は立ち方、歩き方です。
バランスの崩れたからだで歩いているため痛みの出た方の膝にばかりストレスがかかってしまったということです。

歩き方を良くするにはまずは全身の捻じれ、傾きなどの崩れを直してバランス良く立てるようにすることです。
それには全身の筋肉の緊張をゆるめることです。

腕を首を一緒に動かして首の緊張をゆるめたり、肩を上下に動かして肩甲帯(鎖骨、肩甲骨、上腕骨)のバランスを整えると頭の位置、肩や腕の位置も戻って体幹の捻じれや傾きといった崩れも直り脚の捻じれや足部の崩れも戻りました。

次に歩き方の修正。
まずは手脚の動かし方の癖を直します。
腕は前に振り、脚は後方へといった動きを片側ずつで行なって適切な動きを脳にインプットしていきます。
手脚の動かし方が適切になるだけで以前と違ってからだが勝手に進む感覚が生まれました。

同側の手脚の動かし方が理解できたところで、最後に両方を合わせて歩いていきます。
その時には手脚の動きは考えず前に進むことだけを考えます。

手脚の動かし方はすでに頭にインプットしているのでわざわざ考えてやる必要はありません。
考えることでせっかくインプットしたものが上書きされてしまいます。

歩く時のリズムに気をつける必要があります。
歩く時にいつも偶数リズムで歩くため痛い方の脚に体重がかかることが多かったので奇数リズムで歩いてもらうと同じ方ばかりにポイントが来る癖も直り、からだが前にスムーズに進んでいくイメージが伝わる歩き方に変わりました。

これだけの修正で歩き方がトレーニング前よりかなり良くなり、膝の痛みを気にすることなく歩けるようになりました。

世間では何かと歩くことを勧めますが、悪い歩き方をすればそれが原因で膝などを痛めてしまいます。
適切なからだの使い方をきちんと教わって適切に行うことが大切です。

膝が痛くてイスに座るのが大変。改善するにはどうすればいい?

今回はイスに座る時に膝に痛みが起きるという相談。
病院へ行ったが骨など組織には異常はないとのこと。

イスに座る、イスから立ち上がる動作をいつものようにやっているところを見せてもらいましたが、座る時は膝を曲げ、膝を伸ばして立ち上がっていました。
痛みの原因はしゃがみ方、立ち上がり方にありました。

姿勢をチェックしてみると、
・O脚気
・膝がきちんと伸びない(太ももの前が緊張)
・扁平足気味
・足の指も曲がっている
・首が前に傾き、頭が前に出ている
・猫背
・反り腰
・左右の肩、腰の高さが違う(体幹の捻じれ)
・首、肩、腕、腰、お尻、太もも、脛、ふくらはぎの筋肉が緊張
など全身が緊張して姿勢も崩れてしまっていました。

こういった場合、まずは全身の筋肉の緊張をゆるめて姿勢の崩れを直し、それから問題のイスのしゃがむ-立つ動作のからだの使い方を修正していくようにした方が修正も簡単になります。

今回のケースではしゃがむ動作では足首を固定して膝から曲げてしゃがんでいましたが、足首を固定してしまうと膝に緊張が起き、膝関節がきちんと滑らなくなってしまいます。
適切な手順は足首→膝→股関節の順にゆるめていきます。
足首を軽くゆるめると膝、股関節もゆるみます。
次にお尻を落とします。
お尻が重力で自然に落ちると膝関節は意識しなくても自然に滑ります。

立ち上がり動作は股関節→膝→足首の順に伸ばします。
立ち上がる(股関節を伸ばす)時には太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)ではなく、太ももの裏の筋肉が働きます。
適切な手順で立ち上がってみると太ももの前の力に頼らなくても楽に立ち上がることができるので膝も全く気になりません。

しゃがむ手順、立ち上がる手順がわかったところで徐々にイスの高さを低くしていきます。
はじめはお尻を落ちるという感覚が怖いのでサポートを使いながらやっていきます。
そうすると怖さも解消され、低いイスでも痛みなくしゃがめるようになります。

しゃがむと痛いという場合、ほとんどが痛くなるようなしゃがみ方をしています。
動かす手順、からだの使い方に問題があるのに膝周囲の筋肉を柔らかくしたり鍛えても問題は解決されません。

使い方が悪いのであれば使い方を変えることです。
それだけで変化は見られます。

ストレッチングをしているのに全然からだが柔らかくならない。どうしたらいいですか?

今回はストレッチングをしているのに全然体が柔らかくならないという相談。
からだが硬いというのは筋肉が硬いということのようです。

筋肉が硬くなると一般的にはストレッチングが勧められます。
ストレッチングは縮んで硬くなっている筋肉の長さを元の長さに戻そうとする方法です。
道具も必要ありませんし、本やYouTubeのような動画を見ながらでもできるので誰でも気軽に行えるものですが、ストレッチングでは緊張を取ることはできません。

なぜなら筋肉を引き伸ばして保持する、筋肉を緊張させて保持しているからです。
筋肉が硬い原因は主働筋と拮抗筋のバランスが崩れているからです。

短縮、収縮した筋肉を元の長さに戻そうとすることは間違っていませんが、筋肉は伸ばされていると感じると伸張反射が起こり収縮してします。

縮もうとする筋肉を無理に伸ばすことで余計に筋肉を収縮させてしまっているということです。
そもそもの目的が筋肉を本来の長さに戻す、緊張度を50:50にすることです。
そのためには筋肉を伸ばすことは適切ではないということです。

元々は主働筋と拮抗筋のバランスの崩れが原因ですから、筋肉の緊張度を50:50に戻すことです。

しゃがむ-立つ動作、腕の上げ下ろし、バンザイ動作を常に主働筋と拮抗筋を50:50で使うイメージで行いましたが、どの動作もスムーズに動きました。
どちらかだけを使い過ぎるということもないので、筋肉が硬くなったり、からだの動きが悪くなるということもありません。

そういう動きをしていると最終的にはからだのバランスも整って立ち姿勢も良くなりました。

筋肉が硬くなるのは硬くなるように使っている、動かし方の問題であることが多いです。
使い方が原因の問題は使い方を変えることで解決されます。

仕事で長時間立ちっぱなしのせいで腰が痛くなった。改善するにはどうすればいい?

今回は腰痛の相談。
仕事で長時間立っているせいで腰が痛くなったとのこと。
骨などの組織に問題はなく、温めたりマッサージしたりすると多少痛みは楽になるがまた仕事をすると痛くなってしまうそうです。

姿勢を見てみると、
・首は前に傾き、捻じれている
・頭は前に出ている
・肩を後ろに引いている
・腕が捻じれて肘がきちんと伸ばせない
・背中が丸い
・腰は反っている
・左右の肩、腰の高さが違う(体幹の捻じれ)
・O脚気
・足のアーチが落ちている
・足の指が捻じれたり曲がっている
など全身に捻じれや傾きが見られました。

筋肉の状態をチェックしてみると、首・肩・腕(上腕、前腕)・胸・背中・腰・お腹・お尻・太ももの前、外・脛・ふくらはぎなど全身の筋肉が緊張して硬くなっていました。

からだの前面・後面の筋肉の緊張度のバランスが崩れて姿勢が崩れて体幹が捻じれ、腰に大きなストレスがかかって痛みを引き起こしてしまったということです。

問題を解決するには筋肉の緊張をゆるめてバランスを整えることです。

体幹の捻じれや傾きを直すためには頭の位置、肩甲帯(鎖骨、肩甲骨、上腕骨)のバランスを整えることです。

頭の位置を直すには首の緊張をゆるめる必要があります。
腕と頭を一緒に動かして首を調整すると捻じれや傾きが直って頭の位置が良くなり背中や腰の緊張もゆるみます。

肩甲帯のバランスを整えるには肩を上下にスムーズに動かすことです。
緊張の出ない方向、範囲で動かすことで肩、首筋、胸、背中、お腹、腰といった体幹の筋肉の緊張がゆるんで体幹の捻じれや傾きも戻ります。

体幹の崩れが直ればそれを支える下肢の崩れも直りますが、きちんと緊張がゆるんでいない場合は足部や足の指を動かして足のアーチ、足の指を良い状態に戻してあげると脛やふくらはぎ、太ももの緊張もゆるんで下肢の崩れも戻ります。

あとは二本脚できちんと支える感覚を取り戻すためにしゃがむ-立つ動作を手順、からだの使い方を確認しながらスムーズにできるようにするとリラックスして立てるようになりました。

こういったことを毎日のケアとして行ってもらうことで徐々に腰痛も改善し、最終的には腰の痛みなく過ごせるようになりました。

筋肉は使い過ぎても使い方が悪くても硬くなってしまいます。
そしてからだのどこかのバランスが崩れてしまえば全身のバランスが崩れてしまいます。
それが腰などの痛みを招いてしまうことになります。

使ったらきちんと元のバランスに戻すようにケアする習慣をつけましょう。

猫背なので背筋を伸ばして立つようにしていたら腰が痛くなった。姿勢と痛みを改善するにはどうすればいい?

今回は猫背なので背筋を伸ばして立つようにしていたら腰が痛くなったという相談。

姿勢をチェックしてみると、肩を後ろに引いて肩甲骨を寄せて胸を張って背筋を伸ばし、腰を反らして立っていました。
全身の筋肉の状態をチェックしてみると首、肩、腕、胸、背中、腰、太ももの前、ふくらはぎが緊張していました。

一般的に良い姿勢というと、胸を張る、背筋を伸ばして真っ直ぐにといったイメージですが、張る、伸ばす、真っ直ぐは筋肉を緊張させてしまいます。

個人的にはからだの前面と後面の筋肉の緊張が50:50の状態で立つことがバランスのとれた立ち方だと考えています。
今回のケースではからだの前面・後面の筋肉の緊張度のバランスが崩れてしまっていました。                            

姿勢の崩れの原因はバランスの崩れです。
そうなると姿勢を直すにはバランスをとることです。

筋肉が緊張しない方向、高さ、範囲で頭や腕、肩を動かしたり、しゃがむー立つ動作を行なって頭の位置、首の捻じれや傾き、腕の捻じれ、肩の位置を戻して体幹の捻じれ・傾き、脚の捻じれや足のアーチの低下や足の指の捻じれなどを直すと猫背も腰の痛みも解消されました。

姿勢の崩れはバランスの崩れですから筋肉を鍛えたり、緊張して硬くなっている筋肉を伸ばすようなことをする必要はありません。
緊張をゆるめてバランスを整えてあげることです。

朝起きた時に腰が固まって起き上がれない。動かそうとすると腰が痛い。改善するにはどうすればいい?

今回は朝起きた時に腰が固まって起き上がれない。動かそうとすると腰が痛いという相談。
動かしていると徐々に動くようになるとのこと。
寝方に問題があるのか気にされているようでした。

問題はどういう姿勢で寝ているかではなく、捻じれたり傾いている状態で寝ていることではないかと考えられます。

実際に仰向けに寝てもらってみると、すでに仰向けで寝るのが辛くて横を向きたいと言ってきました。
仰向けに寝た時に体幹も捻れていて、腰もベッドからかなり浮いている、膝も曲がっているなど、とてもリラックスしているようには見えませんでした。

話を伺ってみると、家の掃除や荷物の整理など長時間作業をしていたようです。
腕や肩、首、背中、お尻、太もも、ふくらはぎなど全身の筋肉が緊張していました。

問題を解決するには長時間の作業で捻れたり傾いてしまった身体の緊張をゆるめて元のバランスに戻すことです。

腕と一緒に頭を動かして首の捻じれや傾きを直して頭の位置を良くしたり、肩を上下に動かして肩甲帯(鎖骨、肩甲骨、上腕骨)のバランスを戻して腕や体幹の緊張をゆるめると捻じれや傾きも直って腰の緊張もゆるみました。

頭の位置のズレ、上肢、体幹の崩れが直ると脚の捻じれも直って立ち方も良くなりました。

プラスして呼吸運動やイスのしゃがむ-立つ動作なども行って身体のバランスを整えて改めて仰向けに寝てみると腰が浮いていたのや膝が曲がっていたのも解消され、仰向けに寝るのが辛いという感じも解消されました。
起き上がりもスムーズに体が動くようになり問題は解決されたようでした。

基本的なことですが、使ったらきちんと元に戻すようにケアをすることです。
それを怠ると痛みや不調を引き起こすことになります。